相場師朗氏の「くちばし」「パンパカパン」の期待値を検証(システムトレード)

相場師朗氏は、早稲田大学卒、元外資系銀行で為替のディーラーです。複数の会社も経営しています。

最近は、セミナーだけでなく、書籍、メディアの露出が増えてきました。

詳細は、株は技術だ! (うねり取り手法:相場師朗氏編)に記載しています。

相場師朗氏は「うねり取り」をメインとしていますが、各手法を見ると「グランビルの法則」と考え方が似ている印象を受けます。

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「グランビルの法則」に関しては、‎グランビルもどきの法則の有効性検証(protraシストレ)に詳しいです。

いくつか、代表的な手法を紹介します。

相場師朗氏の「クチバシ」

5日線が20日線を下からクロスする形がクチバシみたいなので「クチバシ」と呼んでいます。

「ゴールデンクロス」に似ていますが少し違います。

ゴールデンクロス等は移動平均線がクロスしたことをいいます。

しかし、クチバシは「クロスした後、5日線と20日線が同じ向きを向いている」状態をいいます。

相場師朗氏の「N大(ニチダイ)」

5日線が20日線を下からクロス(クチバシ)して、かつ5日線と20日線が一度くっつきそうになり5日線がNの形をするのが、ニチダイです。

赤が5日線・緑が20日線です。

5日線がNになっているので、N大と書いてニチダイと読みます。

このシグナルが出ていると強い相場の前触れであることが多いですが、ニチダイは3回4回と20日線に触れてくると相場が弱ってきている証拠なので、狙うなら1回目か2回目までとなります。

相場師朗氏の「パンパカパン」

上から5日線・20日線・60日線・100日線・300日線の順番になっている状態です。

このシグナルが出ているときは、究極に相場が強い状態です。

相場師朗氏の手法の有効性を検証する

久しぶりに、手法の有効性を知りたくなったので、バックテストのためにprotraを起動しました。使い方を完全に忘れてました。

これらの手法をバラバラに適用すると騙しが多いことが容易に想像できます。

なので、今回は「クチバシ」「パンパカパン」が同時に起こった場合の有効性を検証してみます。

【買いルール】

  • 前日と比較して20日線を5日線が追い抜いた(クチバシ)
  • 各移動平均が同じ方向を向いている(くちばし)
  • 5日移動平均 > 20日移動平均 > 60日移動平均 > 100日移動平均 > 300日移動平均(パンパカパン)
  • 5日前と比較して300日、100日、60日、20日移動平均が右肩上がり(パンパカパン)

【手仕舞いルール】

  • 10%利益で確定売り
  • -5%損失で損切り

ソースコード

Nehori.ptは「Protraの使い方応用編(同日の複数銘柄のシグナルからの買い選択)」を使います。

バックテスト結果

銘柄リスト「日経225採用銘柄」で、1998/01/05~2019/04/22における成績です。

まとめ

「順張り」の聖杯として期待してましたが、結果は微妙です。

エントリーポイントして、必ずしも優秀とは言えません。

そもそも、クチバシは「クロスした後、5日線と20日線が同じ向きを向いている」・・・って、後出しジャンケンだよね。

成功パターン

これは、東京電力(9501)の例です。

システム上では赤丸の部分で買いを入れています。

ニチダイの3回目ですが、良いタイミングで売り切りできてます。

失敗パターン

これは、大日本住友製薬(4506)の例です。

システム上では赤丸の部分で買いを入れています。

最初のシグナルは良いですが、次のシグナルはナイアガラの滝になってます。

「クチバシ」「パンパカパン」を実装したつもりが、「ニチダイ」のシグナルも取れており、ニチダイが3回4回と20日線に触れてきた部分で買いを入れてしまいマイナスになっています。

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