駅に大きく貼られている
ラムセス大王展~ファラオたちの黄金~
興味があったので行ってみた。
場所は、東京都江東区豊洲の「ラムセス・ミュージアム at CREVIA BASE Tokyo」。
この展示は値段が少し高い(土・日・祝日・特定日の前売り券の場合)。
大人(18歳以上) | 4,000円 |
---|---|
中・高生(12歳以上) | 3,000円 |
子供(6歳以上) | 2,300円 |
VR: 2500円 | 2,500円 |
マルチメディアガイド(当日) | 1,100円 |
大人1人でVRとガイドのオプション付けたら「7,600円」かかった。
展示物は180点なので見学時間は約1時間30分程度で十分ゆっくり回れる。VR+お土産購入の時間をつけても2時間は不要。
早めに着いたので周辺を散策してみた(ブログが長くなったので淡々と紹介する)。
豊洲 千客万来
豊洲では2024年2月に新たな観光施設「豊洲 千客万来」がオープン。
ウニ丼が1,8000円で流行語大賞にもノミネートされた「インバウン丼」。

日本人独特の揚げ足取りの揶揄が好きじゃないので、実際に見に行ってきた。
ただ、16時頃に来たので特にお腹も減っておらず散策だけ。
GW期間は縁日とかイベントやってるみたい。
GW期間中とはいえ本日は28日(月)で平日。夕方から雨天もあり思ったより客が少ない。
いろいろ歩いて思ったのは、食の選択肢の幅は広いこと。
1,000円ぐらいでラーメン食べたりも可能だし全体的に若干高いと思う程度だった。
でインバウンド丼「雅(みやび) 」で話題の「築地うに虎」に到着。客は1人。
改めて店舗の名前は「築地うに虎」。
実は6店舗あるチェーン店。
- 築地中通り漣店
- 築地中通りおにかい店
- 築地西通り店
- 豊洲店
- 築地中通り庵店
- 築地ウニ虎西通り東店
そして資本親会社の名前は
ハレの日ホールディングスグループ
親会社名が庶民を馬鹿にしてるし、ここチェーン店なのか……
そして「築地うに虎」以外にも他ブランドを手掛けてる。
老舗でも何でもなく2017年頃の会社で堀江貴文、与沢翼で有名な「六本木ヒルズ」に本社を構える。
インバウンド丼と揶揄されるのは、むしろ宣伝になって好都合……という印象を感じた。
豊洲市場
もう一つの名所。駅から降りたら雨に濡れず豊洲市場に行ける。
豊洲市場は、2018年10月11日に築地市場から移転しました。
築地市場は、2018年10月6日に営業を終了し、83年の歴史に幕を閉じました。
見学可能時間は「5時〜17時」ということでギリギリ入れた。
中に入るとモニュメントとか展示パネルが幾つかある。
でも肝心のセリや市場自体は終わってる……そりゃそうだ。
ただ、この時間でもガイドを受けながら回っている人もいたね。
ラムセス大王展
で本日メインの「ラムセス大王展」もすぐ近くにある。
前売り券の時間指定は「15:00~16:00」。遅れること16:30に到着。
時間過ぎても融通が効くと公式ページには書いてあったけど、受付の人では判断付かず色々待たされて、ようやく入場。
ラムセス大王の事を知らなくても大丈夫。
最初に4分間の動画を見る必要があり、概要は理解できる。
古代エジプトで「最も偉大な王」と称されるラムセス2世(ラムセス大王)のこと。
彼は古代エジプト史上最長となる67年間もの間エジプトを統治し、新王国時代の権力と富の象徴とされ。
また、最強の戦士としても知られ、巨大な建造物の制作を多く主導した人物。子供が180人おり、寿命は90前後。
私が一番気になったのが「イタ王女の短剣」と書かれた短剣。「シトハトホルイウネト王女の髪飾り」と一緒に飾ってあり、立ち止まって短剣を見る人は少なかった。
今回 次の3つのブログで事前学習していったけど「アメンエムオペトの棺から出土した金箔が施された木製のマスク」とか「ネコのミイラのための棺」「黄金装飾」ばかり書かれており、短剣は紹介すらされてなかった。



だけど私には現在の短剣と変わらぬ洗練されたシルエット&細かい宝石による装飾・・・と「実用」「優雅」を兼ね備えた短剣が何千年前に存在している事に強く感動を覚えた。
私が変なのかな……とブログ執筆のために調べてみると、この短剣
エジプト芸術の最高峰の一つ
イタ王女の短剣はぜひ近くで見てほしいのですよ。
アフガニスタンからはるばる輸入したラピスラズリを惜しげもなく使い、色合いを添えるためインド産カーネリアンを加え、超絶技巧で象嵌された品。これが約4,000年前ですよ…

とベタ褒めしているブログもみつけた。さすがエジプトマニアな人は着眼点が違う。
詳細を記載しとくと、第十ニ王朝(中王朝時代 前1850年頃)のイタ王女のミイラといっしょに見つかった短剣。
王女が身につけていたこの短剣は、刃部が青銅製で、柄の部分は金に象眼をほどこして作られている。赤色の紅玉髄、空色のトルコ石、群青色のラピスラズリが、金を背景にして美しく配置され、中王国時代の象眼技術が高いレベルにあったことを物語っている。また柄の先端部は、手のひらにうまく収まるよう三日月形をしている。
因みにイタはアメンエムハト2世の娘さん……と言っても、それってラムセス2世となんの関係があるの?となるよね。
イタの生きていた第十二王朝(中王国時代、紀元前1850年頃)とラムセス大王の生きた新王国時代(第十九王朝、紀元前1279年頃〜紀元前1213年頃)は時代的に大きく離れている。
時代 | 期間(紀元前) | 主な特徴 |
---|---|---|
先王朝時代 | 〜3100年頃 | 初期の農耕文化、ナイル川沿いの集落形成 |
初期王朝時代 | 3100〜2686年頃 | 統一国家の成立(メネス)、ピラミッドの始まり |
古王国時代 | 2686〜2181年頃 | ピラミッド建設の最盛期(ギザの大ピラミッド) |
第一中間期 | 2181〜2055年頃 | 政治的分裂、地方勢力の台頭 |
中王国時代 | 2055〜1650年頃 | 国家の再統一、文化・芸術の発展(第12王朝) |
第二中間期 | 1650〜1550年頃 | ヒクソス支配、混乱期 |
新王国時代 | 1550〜1070年頃 | 帝国の拡大、繁栄(ラムセス2世、ツタンカーメン) |
第三中間期 | 1070〜664年頃 | 分裂と外来支配(リビア人、ヌビア人) |
後期王朝時代 | 664〜332年頃 | エジプトの再統一、ペルシア支配 |
プトレマイオス朝 | 332〜30年 | アレクサンダー大王以降、ギリシャ系支配 |
今回の「ラムセス大王展」の副題は「ファラオたちの黄金」。日本でいえば奈良時代と鎌倉時代を一緒に混ぜて「大仏展」としているのが今回の展示会。
そもそも本体のラメセス2世の遺物は、神殿とか巨像とか大物が多いのもあり、数はそれほど多くない。映像や模型で展示してる部分が多めだった。
VRは全て見終わった後。お土産コーナーの横にある。
「オシリスへの旅」と称する内容はミニチュア模型もあった「アブ・シンベル神殿」の内部をデジタル再現された「ネフェルタリ王妃」と観光するというもの。
ちょっぴりホラーな一面があるけど その程度。最初の説明等が長いから「12分」と言いつつ体感時間はもっと短い。
今の時代となっては一世代前の技術。映像の作りは少し安っぽい(恐らく初期の展示巡回時に作ったもの)。
人間モデリングが洋ゲーに出てくるポリゴンな感じだし、ネフェルタリ王妃がカタコトで喋ったり爆乳なのが客を小馬鹿にしてる感があった。
おわりに
豊洲は超強気なお値段のバブリーな丼や展示会がある街へと変わっていた。
展示会の方はエジプトマニアなら絶対1回は見たことあるだろって品が1/3くらいはあるらしい。
マニアでなくてもラメセス2世の棺などは木製だけどものすごく貴重な歴史遺物だと分かる。
公式カタログが7,500円だったりする展示会なのでGWでも人数は全体に少な目。
とはいえ至近距離でじっくり眺められるとか、一生に一度の機会なのでエジプトマニアは行ったほうが良いだろう。