個人投資家の7割は「元本割れでも様子見」の傾向(2024年7月6日)。
9割の人が元本割れを理解しつつ、長期投資なのでたとえ元本割れしていても、すぐには反応しない。
今のインデックス投資家は覚悟が違うね。
やだ……尊敬♥
と思っていた丁度 1ヶ月後……史上最大の株価下落。
そして、どうなったかというと、
オルカンなど主要ファンドから資金が流出(2024年8月7日)。
大量の手仕舞い発生ww
インデックス投資の長期投資では投資してることを忘れる事。
と言われているにも関わらず、日々SNS見て一喜一憂して多くの人が守れていないww
全ファンドの平均保有期間は長期化傾向をたどっているが、解約者・未解約保有者の平均保有期間は2.7年から2.9年に延びた程度だ。
だったら基本的なインデックス投資の知識を身につけて統計学的に正しくで理解することが大事だろう。
統計上は、サンプルサイズ(N)として必要な数は
- Nが30以上であることを推奨
- 正確な推定を行う場合はNが100以上であることが望ましい
つまり、長期投資(20年~30年)は確実に儲かる
と言うための推奨値「N=30」を得るには、
600年〜900年の株価データが必要
という計算になる。
世界初の株式は1553年にイギリスの合資会社「ロシア会社」によって発行された。
この年からのヒストリカルデータを得られても471年分でありN=30には足りない。
ましてやS&P500の起源は1923年と浅い。
© 『ニッポン社会のほんとの正体』より
そもそも世界恐慌(1929年)以前からの古い履歴データーを無料で収集できるサイトが非常に少ない。
そんな中、S&P500のヒストリカルデータを手に入れた。
今回は、そのデータを使ってPythonで実装して確認を行った。
インデックス投資家やプロですら知らない事実。
世界恐慌からの回復期間は?
近年は多くの証券会社が手のひらを返したように投資信託の長期投資を進めている。
過去の実績から見ますと、保有期間5年間では、損をしてしまう(元本割れ)ケースが15%程度であったのに対し、20年保有した場合には損をするケースが0%。
20年保有した場合には損をするケースが0%
金儲けに絡んだ世界には魑魅魍魎が跳梁跋扈しているので信じてはいけない。
例えば1929年10月24日暗黒の木曜日にニューヨークの株価が暴落し、これを境に株式市場が崩壊した。
俗にいう「世界恐慌」
この日の株価が戻るために必要だった年数は
25年
株価が戻るには25年かかった。
ほらね嘘じゃん。マジで糞。
最長の暴落期間は?
まあ5年程度なら誤差だとポジティブにとらえよう。
ただし最長の暴落期間をS&P500のヒストリカルデータ(月毎)を確認してみると、
元本割れを防ぐには「68年」必要
という期間も存在した。
- 開始年月: 1864-02-29, 購入額: 4.58, 終了年月: 1932-05-31, 売却額: 4.47
- 開始年月: 1864-03-31, 購入額: 4.59, 終了年月: 1932-06-30, 売却額: 4.43
つまり44歳の私が投資すると最悪112歳まで株価が戻らない……
死んでるわww
N=30となる期間での勝率は何%か?
100年間分の投資年数に対する元本割れをグラフにした結果が次の通り。
パッと見ても
元本割れを防ぐには40年以上の投資期間が必要
だと分かる。
では、N=30で言えることを探してみよう(統計学的にはサンプル数が30個あることが推奨)。
つまり今回のヒストリカルデータは235年分なので
7年間(7×30)投資した際に元本割れがどれだけあるか?
は信頼性高いデータとして求められる……はず。
7年間投資した場合は
25.8%(729回 / 2821ヶ月)
の確率で元本割れをする。
言い換えると
S&P500に7年投資すれば74.2%の確率で儲かる
おわりに
今後も米国市場が成長し続けるとは断言できない。
だから「S&P500だけでは危険」という記事はよく見かける。
お前達と比べるなら米国市場の成長の方が信じれるわww
今回、235年間のS&P500指標のヒストリカルデータを利用して分かったことは次の通り(一括投資の場合)。
- 長期投資(20年~30年)すれば確実に儲かるは嘘
- 儲かる確率は74.2%(7年以上の保有が必要)
- 68年保有しても儲からない事が過去にはある
このような条件を提示されたら、あなたは全財産をどれだけ掛けますか?
これが235年間のヒストリカルデータで分かった新事実。
とはいえS&P500がインデックス投資先で最も投資効率が良いことは調査済。