読書感想
もっとも大変な夏休みの宿題の一つ。
のはずだが、我が子供の学校は
日々の宿題どころか夏休みの宿題も一切出ない。
親がシンドいんだよ!クソッタレが!
昨年はコロナが原因か?と思ってたわ。
理由は、先生が「研究」で忙しいから。
だとは聞いてるけど、先生たちの書いた論文を読んでみたら「実践報告」だったからね。
全くもって分析も考察も甘いよ。
私の書く日々の日記の方が分析調査が深いんじゃないのか……とイラッとする。
以前「過去の読書感想文コンテストの入賞作品」を調査して、傾向から対策をまとめた。
で、子供に書かせて夏休み終了後に学校に提出させた。
担任「本校では、感想文コンテンストへ応募してない」
まさかの斜め上の回答……。
いろいろ、ふざけ過ぎだろww
そこは門戸を開けよ、自由だろww
「全国学校図書館協議会」に読書感想文を個人で応募はできない。
(C)全国学校図書館協議会/毎日新聞社
平日の宿題はない。夏休みの宿題はない。
平日は毎日公園で遊んでいるっぽいから、全統模試では偏差値が酷かった……。
…………今後の人生 多難だね (´・ω・`)
もはや読書感想文を書いても入賞の道は閉ざされた。
けれど、学校が変わり高校生で急に宿題で出されると困惑するだろう。
また、子供が生まれて子供の宿題を手伝う時に苦労するかもしれない。
さらに、文章を要点を掴む能力は一生必要なものだ。
一応 個人応募可能な読書感想文はあるが、全国学校図書館協議会とは傾向が変わるだろうし、特に対策はしない。
中央審査会の評価・巷で言われるポイント
昨年は「青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集」を大量に読んで傾向分析を行った。
総括を読むだけで、入賞する作品のポイントが見えてくる。
- 自分自身の感じ方や考え方の変化を実感し、これからの自分の成長に生かそうとしている点
- 作品のテーマをきちんと理解することによって生まれた心の動きが、現在の自分自身の姿を上手に重ね合わせながら素直に表現されている点
- このところ実体験が多く語られ、本から得た感想とのバランスが逆転してしまっている感想文が目につく
- 入賞した作品は、どれも本の主題をしっかり押さえた中で、実際の体験が非常に良いエッセンスとして盛り込まれていた
昨年の繰り返しになるが、
読書感想文とは、本を読むことで自分を振り返り、気づいたこと、感じたこと、今後気をつけたいことなど「自分についての考え」を書く文章
で、更に昨年の繰り返しになるが、
実体験が多く語られ、本から得た感想とのバランスが逆転すると本末転倒
となるので注意が必要。
本の主題を理解した上で、自分の経験を重ねないと読書感想文として成立しない。
具体的な書き方(テンプレート)
昨年の調査結果、小学生低学年の受賞作品30%程度が次のような構成なので、もうテンプレート化した方が書きやすそうだ。
- ① どんなお話か?(あらすじ)
- ② 大事だなと思ったことは?(○○が大事)感じたことは?(テーマ・教訓)
- ③ 自分と似ている部分は?/違う部分は?(自分のストーリー)
- ④ 大事だと思った事に対して、どのように行動を変えるか?(成長)
これを、1ページ or 数ページ毎にまとめていくと内容を忘れなくて良いだろう。
なにより、スラスラと①~④が言えるような書籍を選ぶのが大事だ。
……と、記事を書いていたら、
小学生に読書感想文の書き方教えるテンプレが最高にわかりやすい 学生時代に「欲しかった」と2万“いいね”
という記事が出てツイートが話題になっていた。
画像を見ると、文溪堂の「読書感想文の書き方」というプリントだ。
1年、2年生向けらしい。
- ①本を選んだわけ(なぜ、この本を読んだのか)
- ②あらすじ(いつ、どこで、だれが、なにをしたか)
- ③心にのこったところ(面白かったところ/悲しかったところ)
- ④じぶんだったら どうする(これからはこうしよう)
私のテンプレートと比べて「似ている部分/違う部分」が無いな。
比較をしないと書きにくい気がするけどなーーー。
ちなみに、低学年に限り「この本を読んだきっかけ」が書かれて受賞している感想文が自由図書中36%あるので入れても良いだろう。
もう一つツイッターで見つけた。
こちらは、出版社が分からない。
- ①この本を読んでいちばん心にのこった場めんは、どの場めんですか。
- ②本に出たくる人の中でいちばんすきな人はだれですか。また、自分や友だちや かぞくと くらべて、にているところや ちがうところ はありますか。
- ③この本を読んだあと、自分のせいかつを振り返って「とても大切だな」と思ったことを書きましょう。
- ④かんそう文を書く順番を考えましょう。
- ⑤最後にかんそう文の題名を考えましょう。
こちらは「あらすじ」や「これからの行動」が書かれていない。
ちょっと書きにくいかもしれない。
さらに2015年にツイッターで話題となったテンプレート。新学社のものだ。
こちらは、3年~6年生向けになっているが更に穴埋め形式になっており、埋めるだけで読書感想文ができあがってしまう。
読書感想文だけでなく絵日記の書き方もあるよ。恐るべし……
フィンランドでは文章を書くとき「型」を学ぶことを重要視するんだってーー。
とりあえず、例として「童話」を題材に具体的に埋めてみよう。
バンダイが2012年に実施した「子どもに語り継ぎたい童話や昔話」のアンケートの1位は「桃太郎」、2位「ウサギとカメ」、3位「笠地蔵」だった。
「桃太郎」の教訓は
力を合わせて困難を乗り越える大切さ
だと思うが、お供に「キジ/サル/イヌ」を選んだメリットが全く分からない。
お前は ムツゴロウさんか!
そこは陰陽師、僧兵、力士とかでエエんちゃうの?
どちらにせよ読書感想文としては書きにくそうだ。
「鬼門」と反対の南西方向が「裏鬼門」と呼ばれ、その位置にある十二支が「戌(犬)」「申(猿)」「酉(鳥)」。そのため、桃太郎は彼らを鬼退治に抜擢した。
2番人気の「ウサギとカメ」を例として紹介する。
【① どんなお話か?(あらすじ)】
- ①起 ウサギと亀が、どっちの足が速いか競走をすることになる。
- ②承 「よーいどん」。やはりウサギが速い。
- ③転 ウサギはカメの姿が見えないので、安心して昼寝をしてしまう。
- ④結 ウサギは寝過ごしてしまい、亀が先にゴールしてしまう。
子供に長い本の「あらすじ」を聞くと、「起」「承」ばかり延々を語ってしまう。
このように起承転結を意識させ、4コマ漫画的な練習をさせるのが良さそうだ。
【② 大事だなと思ったことは?(○○が大事)感じたことは?(テーマ・教訓)】
- ① ウサギは亀はノロマなので油断したのが負けた理由だと思った(油断大敵)。
- ② ウサギは、途中で寝てしまいマヌケだなと思った。
- ③ 亀はコツコツと頑張ばったから、ウサギに勝てたのだと思う(努力が大事)。
- ④ 亀が勝って嬉しかった。
いわゆる感想。
「楽しかった」「悲しかった」ではなく
読んでみて「大事」だと思った内容は何?
を、書き出せる必要がある。
それが出せないような場合は、読んでいる書籍が子供のレベルを超えている。
本を読み進める中で出てきた「感想」は文字として書き起こしておき、後で大事なポイント(主題)を見つける。
【③ 自分と似ている部分は?/違う部分は?(自分のストーリー)】
- ① 日々のピアノの練習をサボったことでコンクールで失敗してしまい、悲しかった。
- ② 亀のように一生懸命努力するのは好きじゃないので似てない。
この内容から、本のストーリーと対比させて自分の成長物語を作文することになる。
「昔は馬鹿だった。」
「親族/ペットが死んだ。」
のようなインパクトの強い思い出が出てくれば、読書感想文は半分終わったと思って良い。
全く出ないのであれば、書籍を変えたほうがよい。
【④ 何を学んだか/どのように行動を変えるか?(成長)】
- ① 毎日の練習は大切だと分かった。サボらないようにしたい。
これは本を読んで
「自分の考えがどのように変わったか?」
であり、作文の結論に繋がる。
本を読んでスグに人生が変わるような意思の弱い人間になって欲しくないので、実施する/しない関わらず適当に書いてしまうのが良いだろう。
これらを次のような順序で並べる。
……テンプレートに合わせてみたけど書き辛い。
まあ、とにかく、上手な子供は、起承転結を自分の昔は馬鹿だったストーリと書籍を合わせながら記載する。
これが過去の分析により30%程度の入賞者に見られたテンプレートだ。
昨年は下記のようなテンプレートを紹介したが、より低学年であればシンプルなこちらが分かりやすいだろう。
【2022.07.20】追記
色々とテンプレートを漁ったが下記の「【読書感想文の書き方】小学生が簡単にできる5ステップ〜例文あり〜」で無料配布しているテンプレートが読書感想文を書く練習には良さそうだ。
中学校受験を考えている場合、物語というのは「気持ちの変化」を追うものが殆どだ。
主人公の最初の気持ち
↓
(何かの出来事)
↓
主人公の新たな気持(行動の変化)
読書感想文は、話の流れの中で自分と比較しながら主人公の気持ちや行動の変化を追う良い訓練になると思ってる。
「この本を選んだきっかけ」は不要だけど、その後の質問が「なぜなに」形式になっており、深掘りできるので秀逸だと感じた。
本の選び方
これ実は一番大事な要素な気がする。
- 主人公と似ていると思った
- 話のストーリーが自分の経験と同じだった
逆に自分の書きたいストーリーから本を選ぶ事も可能だ。
たとえば、親友と大げんかして後々 仲直りした……のようなエピソードを書きたいなら、
「素直に自分の気持ちを相手に伝えることで、ケンカしている友達とも仲良くなれる」
という本を選ぶ。こんなのね。
エピソードを決めて本を選び読書感想文を書くのは親のサポートによる賜物だろう。
特に書きやすいのは現実世界を舞台にしたノンフィクション。
本と自分の学習と体験を結びつけやすい。
と書いてあるサイトもあった。
下準備(要点書き出し)
前述の設問に合わせてノートに書き出す。
その上で、前述のテンプレートに合わせてテーマやストーリーを埋めていく。
前述の各社から出ているテンプレートを印刷して使えばよいだろうし、ノートに書いても良いだろう。
まとめ
昨年は感想文を書かせるのに一ヶ月かかった。
自由研究やらアイデア貯金箱、絵画までやらせたら間に合わず、8月後半には会社休むことになったからね。
だから、今年は適当にするつもりで放置していたが、先週末NPO法人(ちば教育夢工房)の方が主催している
夏休みの宿題(読書感想文含む)を一緒にやろう
という催し物があった。
シャァ、手間が省けたぁー!
今の時期に夏休みの宿題に困っている子供はいないので誰も参加者がいなかったので
一日間独占!
さすがに多少は家で進めないと一日間では終わらないだろうから、書き上げたものを持っていった。
で、作文用紙の書き方や肉付け、タイトルを付けてもらって、無事終えることができた。
やったね!
残念ながら、子供は自分で書き上げたはずの内容が、よく分かって無かったけどね……。