「ついに証明された、新型コロナは空気感染する」はデマか?本当か?

新型コロナウイルスがまだ猛威を奮っています。
 

薬局に開店前に40分並んで20人限定のマスク購入整理券をギリギリでゲットしました!

そして、買えたのは・・・・

ガーゼマスク こども用 3枚入(248円)

本日から「マスク転売禁止」がスタートしたが、社会に迷惑かけるなら遅すぎだろ!

 

ついに証明された、新型コロナは空気感染する

そんな中、Yahoo! Japanのヘッドラインニュースに次のようなタイトルの記事が掲載されました。
 

Yahooニュース「ついに証明された、新型コロナは空気感染する(3月14日)」

3月9日、「やはり」と言わざるを得ない内容の論文が米医学雑誌に掲載された。

研究論文を掲載したのは『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という1812年に創刊された世界で最も権威があると言われる医学誌である。

執筆者は米国立衛生研究所(NIH)やプリンストン大学、米疾病対策予防センター(CDC)などに所属する計13人の研究者で、実際にコロナウイルスを使用して実験を繰り返し、空気感染によって感染は起こりうるとの結論を出している。

「(中略)我々の研究結果によって、コロナウイルスはエアロゾルと媒介物によって感染しうるということが判明した」

研究論文らしい言葉と表現なので分かりづらいが、主旨は「空気感染はありうる」ということである。

筆者:堀田 佳男. Japan Business Press Co.

 

投稿されたメディアはJBpress(Japan Business Press)です。

 

これ以上、我々をイジメるような研究報告はヤメて・・・・・・・・

 

何気なく妻にLINEからニュースを送ると、

 

ジャーナリストの記事じゃなくてNEJMの原文を送って。査読済論文が通るの早すぎでオカシイし。

 

と適切な回答が返ってきました。

原文論文を確認する

調べましたが、どうも「medRxiv=メドアーカイブ」というプレプリント(予稿)サイトに投稿された論文を指しているようです。

【引用】Aerosol and surface stability of HCoV-19 (SARS-CoV-2) compared to SARS-CoV-1

「3月9日」「計13人の研究者」というのも一致します。

この論文のタイトルは「SARS-CoV-1(2002年に流行したSARS)と比較したHCoV-19(SARS-CoV-2)(新型コロナウイルス)のエアロゾルおよび表面上の持続」です。

 

PDFでダウンロードできるので原文を確認してみます。

予稿論文としても論文の体裁をしていない気がしますが、医療分野の論文ってこんなものなのかな・・・・。

HCoV-19 remained viable in aerosols throughout the duration of our experiment (3 hours) with a reduction in infectious titer from 103.5 to 102.7 TCID50/L,

HCoV-19(新型コロナウイルス)は、我々の実験期間(3時間)を通してエアロゾルで実行可能であり、感染力価が103.5から102.7 TCID50 / Lに減少した

No viable virus could be measured after 4 hours on copper for HCoV-19 and 8 hours for SARS-CoV-1, or after 24 hours on cardboard for HCoV-19 and 8 hours for SARS-CoV-1 (Figure 1A).

HCoV-19(新型コロナウイルス)は銅の表面で4時間、SARS-CoV-1(2002年に流行したSARS)は8時間、HCoV-19(新型コロナウイルス)は段ボール上で24時間、SARS-CoV-1(2002年に流行したSARS)は8時間後、生存可能なウイルスは測定されなかった(図1A)。

Our results indicate that aerosol and fomite transmission of HCoV-19 are plausible, as the virus can remain viable and infectious in aerosols for multiple hours and on surfaces up to days.

我々の研究結果は、HCoV-19(新型コロナウイルス)のエアロゾルおよび媒介物感染(間接接触感染)による伝播が確からしいことを示している。すなわち、ウイルスはエアロゾル中で数時間、表面上で最大数日後まで生存し、感染性を保持できる。

最後に、銅、ダンボール、スチール、プラスチックでの実験結果が載せられています。

 

なお、この論文は「This echoes the experience with SARS-CoV-1,」と書かれています。

要するに、この現象はSARSと似ていると言っており、新型コロナに特異な現象ではないとしています。

エアロゾル感染とは何か?飛沫感染と空気感染の違い

まず「飛沫感染」と「飛沫核感染(空気感染)」の違いを確認してみます。

【引用】感染対策としての呼吸用防用具

大きさや「飛沫核」の状態かで、はっきりと区別されているようです。

 
 

次に「エアロゾル感染」を調べてみます。

そもそも「エアロゾル」とは「気体中に浮遊する微小な液体または、固体の粒子」を指します。

【引用】感染対策としての呼吸用防用具

「飛沫核感染(空気感染)」の文脈で「エアロゾル感染」が記述されているのが分かります。

どうも「エアロゾル感染」が飛沫感染か飛沫核感染かは政府・医療機関の説明でも分かれているのです。

それが、今回の混乱を呼んでいます。

 

エアロゾル感染は空気感染は明確に異なります。

 

と書いているサイトもありましたが、時と場合により都合の良い解釈をしているだけです。

「エアロゾル感染」を従来「空気感染」としていたのに、今回の件で、空気感染じゃないと言い出したエセ専門家多すぎて笑えます。

 

海外にも似た記事が出ています。

They Say Coronavirus Isn’t Airborne—but It’s Definitely Borne By Air

コロナウイルスは空中浮遊ではないと言うが、それは間違いなく空中感染である

~「空中」という言葉は、科学者ごとに異なることを意味し、その混乱に対処する必要がある~

When health officials say the pathogen isn’t “airborne,” they’re relying on a narrow definition of the term,

保健当局が病原体が「空中浮遊」ではないと言うとき、彼らは用語の狭い定義に依存しており、

なお、この記事には「新型コロナに関する空中浮遊行動に関しては各研究機関で競争されている」「3件の論文中、1件は査読済」など詳細に書かれています。

  • 3月4日に米国医師会誌に発表された研究「空気中にウイルスの証拠が見つからなかった」
  • 3月10日の論文「エアロゾル型のウイルスの存在が見つかった」
  • 3月9日(今回の予稿)「新型コロナウイルスがエアロゾルとして感染するか?」

いずれにしても「これらの3つの新しい論文は、過度に解釈されるべきではありません」との事です。

このニュースは世間を賑わせたようです

再度記事にアクセスすると6時間程度で記事が消えていました。

この記事は日本のジャーナリスト「堀田 佳男」が執筆しています。

 

ツイート及び記事は削除されましたが、既に遅く、信じる人が続出状態です。

 

ツイートやコメントを見ると沢山の方々が次のように罵倒しています。

 

文学部卒のバリバリ文系だが、煽って金稼ぎ・・・いい仕事だな、オイ。

もっと頭はたかせて文章書けばよいのに・・・・これ以上自体を大きくするための煽りとかジャーナリストって本当に頭悪いな・・・。

 

 
因みに、YahooもJBpressも記事が削除されていますがニコニコニュースでは閲覧可能です。

 
 

なお、私は「医療」と「法律」に関しては詳しく無いので異論は認めます。

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