システムトレードの動向(過去と今後)まとめ

有名シストレブロガー、書籍、販売中のストラテジーを読み漁る中で、ストラテジに流行があると感じたのでまとめです。

因みにFXシステムトレードのブログも読み漁りましたが、FXの方が数年進んでる印象を受けました。

参考にするならFXかと。

2000年~2008年

移動平均線、RSI、ボリンジャーバンド、MACDが・・・というカッコいい名前のついたテクニカル指標を調整したら勝てる時代です。

「斎藤正章の逆張り手法」「三点チャージ法」などの手法が登場しシステムトレードの地位を築きました。

この時代の主なストラテジー傾向は次のとおりです。

  • 保有期間は2週間~60日間
  • 1,2個のストラテジー
  • 翌日寄りで買い売り
  • Excelなどを使って独自ツールでの売買

この時代は、何の手法を使っても楽しいぐらい資産が単調増加しました。

2008年~2015年

フリーソフトから有料まで各種Windows上のシストレツールが登場しました。

ただし、リーマン・ショックが発生し、ストラテジーに大きな変化が生まれます。

具体的には、長期保有のストラテジーは廃れ、ドローダウンを気にするようになります。

また、騰落レシオや動的フィルタ、シグナル数などにより、市場状況を判断した上で売買する手法を好むようになります。

この流れに、シストレ達人、シストレ魂、イザナミが乗り、対応できないフリーソフトは消えていきます。

この時代の主なストラテジー傾向は次のとおりです。

  • 保有期間は2~3日間
  • 逆張り、順張り、空売りを併用し安定化
  • 寄り付けより指値・逆指値売買
  • 市場全体の相場状況や暴落・高騰(日経平均、TOPIX、騰落レシオ、動的フィルタ、シグナル数、ボラティリティ)に応じて売買を決める
  • 資金管理やポジショニングも考慮ポイント
  • 倒産の可能性がある銘柄排除(終値が100円以上、売買代金5000万円以上など)

この時代はアベノミクスが来たことで、逆張りだけでなく、順張りのストラテジーなども盛んに検証されました。

2015年~2020年

多くのカリスマ投資家がセミナーを開き、独自手法を公開することで、投資手法に多様化が生まれ無双時代に突入しました。

それに伴い、イザナミやシステムトレードの達人の機能拡張、システムトレードツールはニ強となってます。

さらに、ディープラーニングや高頻度取引(HFT)環境が整い、ロボットアドバイザーなどの個人向けAI投資サービスが普及してきました。

外国人投資家が撤退する中、日銀がETFを買い続けているためにトレンドが崩れ、「斎藤正章の逆張り手法」「三点チャージ法」などを試すと利益曲線が横ばいになります。

この時代の主なストラテジー傾向は次のとおりです。

  • 保有期間は1日未満~2日
  • 押し目買い、超深い逆張りなどの工夫&空売りとの両サヤ、複数のストラテジで安定化
  • 時期や銘柄、相場状況に応じて、テクニカル指標の値(仕掛け位置)を変える(逆張り買いの仕掛け位置を、相場状況に応じて動的に変化させる)
  • 外部指標(NYダウ、為替、外国人投資家の株保有率、ファンダメンタルズ情報)(イザナミ)
  • 当日の始値により買値を変える、引け売り(リアルタイム株価データの取得)
  • リスク大の銘柄除外(当日stop高とか、stop安)
  • トレンド追加(日経平均、個別株、NYダウ等が上昇中・下落中という条件)

また、リーマンショック経験より、相場状況に応じて動的に手法を変えるストラテジーが増えてきました。

  • 逆張り買いを、常に深い指値で戦う
  • 結構強い下落トレンドではシグナルを出さない逆張り
  • 逆張り買いの仕掛け位置を、相場状況に応じて動的に変化させる
  • 上昇トレンドだけ押し目買い

因みに、外部指標例としてイザナミが説明しているのは次のとおりです。

  • リアルタイム株価取得(タワーなど月額3000円)
  • KABU+を使ったファンダメンタル分析(月額1100円)
  • NYダウ
  • 個別銘柄(例)地方市場の銘柄等
  • 証拠金取引(例)先物やFX等

なお、斉藤正章氏は「デイトレ系のシステムトレード(利益の小さいトレード)は年々優位性が落ちてきているので、スイング系などの日をまたぐストラテジーにシフトした方がよい」と言ってます。

ボラティリティが下がり、多くのシステムトレーダーの資産が横ばいになり、撤退者も増えた時期です。

2020年~

次の5年以内には次のようなストラテジーが個人システムトレーダーにも普及し一般的になるだろうと考えています。

  • Twitter動向、企業ニュースのスクレイピング(PyAlgoTrade)
  • 高頻度取引の個人向けサービス一部解禁?(HFT)
  • 板読みスキャピタル(トレードステーション)
  • ディープラーニングを使ったストラテジー戦略(QuantX)
  • 高機能クラウドチャートツール(TradingView)

イザナミのようなパレットアルゴリズム(キーワード駆動)な方法では、逆に煩雑になり過ぎて今後は辛くなると思っています。

システムトレーダーも統計学やプログラミング、ディープラーニングなどに精通した人が一抜けできるのではないか?

・・・とかね。

人と同じことをしていても勝てない・・ということです。

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