東京湾の釣り場の猛毒ダイオキシン汚染状況|釣った魚を食べても良いか?

東京湾の若洲海浜わかすかいひん公園、暁ふ頭あかつきふとう公園、大黒だいこく海づり施設、本牧ほんもく海づり施設は太公望で賑わう。

 

海釣りでは釣った魚は基本的に食べる。

千葉湾では先週までサバが爆釣で、私と子供も唐揚げとピタカで7匹釣って食べた。

 

猛毒ダイオキシン類まみれの魚をね!

 

猛毒ダイオキシン類の環境汚染状況は以前、簡単に調べたことがある。

東京湾のマイクロプラスチック(ダイオキシン、PCB)汚染状況|釣った魚を食べても良いか?
ヴィーガンは魚を食べない。魚を食べない理由は「環境破壊を防ぐ」ため。要するに底引き網漁は巨大な網で海底を引きずる。もうひとつは「飼育施設の倫理的問題」。要するに人間に食べられる為に飼われることの残酷性...

東京湾の釣り師は 真面目に知っておく必要がありそうなので再度調査した。

結論からいうと 我々人類が原因で

 

もはや日本近海の魚介類は毒

 

ダイオキシン類、マイクロプラスチック、放射性セシウム、水銀……酷いな。

 

魚を食べると頭がよくなる?

 

この歌詞が本当なら、いまごろ漁師はもちろん日本の人々の頭がよくなってるわ!

そんな訳ないだろww

 

魚を食べると死期が早まるんだよ!

 

【過去の記事】

猛毒ダイオキシン類は、炭素・水素・塩素を含むものが燃焼する工程などで意図せざるものとして生成される。

 

【ダイオキシン類とは】

  • PCDD(ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン)
  • PCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)
  • Co-PCB(コプラナーポリ塩化ビフェニル)

 

の3種類と法律で定められており、その毒性等量濃度の合計値で評価を行うこととなっている。

ダイオキシン類濃度=PCDD濃度 + PCDF濃度 + Co-PCB濃度

 

【特徴】

  • 発ガン性など毒性が強い
  • 熱や酸に強く、分解されにくい
  • 水にほとんど不溶、脂肪には溶けやすい

ダイオキシン類を摂取すると、ガンになる危険性が10倍高くなる。

他にも妊娠したマウスにダイオキシを投与したところ、生れた子に脳障害が出たという報道もある。

【発生源】

  • 廃棄物などの焼却
  • 農薬の不純物
  • PCB製品(トランス、ノーカーボン紙)
  • パルプ等の塩素漂白

※ 東京湾の魚はPCB製品由来のCo-PCBが大半を占める

 
 

内容は難しいけど、図示化すると分かりやすい。

で、

過去に製造された農薬やPCB

に由来するダイオキシン類が現在も都内湾に堆積し続けている状態なのが汚染の一途を辿っている原因だ。

ダイオキシン類の摂取許容量(国内・海外)

食物に含まれるダイオキシンは極めて微量で、1グラムの1兆分の1の1ピコグラム(1pg)という単位が使われている。

また、食物に含まれるダイオキシンの量はこれを毒性に換算したpg-TEQ/gという単位が使われている。

 

で、日本で食事・空気・土壌から一日に摂取するダイオキシン類の量は、体重1kg当たり

 

約2.3pg-TEQ/kg/日

 

そして、日本が定めている耐容一日摂取量は、

 

4pg-TEQ/kg/日

 

あら?

基準を超えてないので大丈夫そうじゃん〜!

 

でも、これは基準の甘い日本の値。

海外はもっと厳しい基準値になっている。

評価
WHO-IPCS(1998) TDI1~4 pgTEQ/kg/日
日本(1999) TDI4 pgTEQ/kg/日
EC(2000) TWI=14 pgTEQ/kg/週
JECFA(2001) TMI=70 pgTEQ/kg/月
UK(2001) TDI2 pgTEQ/kg/日

 

例えば、英国Food Standards Agencyでは耐容1日摂取量として2pgTEQ/kg/dayを設定している。

つまり日本人の平均的な食生活では、英国基準以上のダイオキシン類を摂取した状態だ。

 

そんなもんだから、

 

癌の死亡数は日本だけ増加傾向

 

という有様。

日本の基準値は忖度しているのか欧米諸国と比べて常に低い。

全く信用できん。

猛毒ダイオキシン類が含まれる食材

発がん性があるなら摂取しないようにするしかない……

私は不不死になりたいんだ!

 

じゃぁ、ダイオキシン類の摂取経路って何なのさ?

 
 
 

9割が魚介類

 
 

え~~~~~~っ!!

 

(C)ONE PIECE/尾田栄一郎

 
 

東京湾の魚とかNG感が漂ってる……。

調査すると、どこで捕れた魚種が体内にダイオキシン類が高いのか?をまとめた表を発見!

 

表:水生生物のダイオキシン類濃度(pg-TEQ/kg)

自治体 調査地点 魚種 ダイオキシン類濃度
(pg-TEQ/kg)
東京都 多摩川河口 マアナゴ 33
東京都 神田川柳橋 サッパ 28
東京都 神田川柳橋 スズキ 27
東京都 多摩川河口 コトヒキ 27
東京都 東京灯標東側 マアナゴ 25
神奈川県 引地川 コイ 25
大阪府 豊中市新三国橋 ボラ 22
山梨県 河口湖 ウナギ 19
愛媛県 新居浜 ハモ 19
大阪府 堺港沖 カツオ 19

 
 

ワーストは東京湾が独占!

 
 

いやいや……マアナゴ 33 pg-TEQ/kg って何だよ?

 

殺人的な数値を記録してるじゃねーか!!

 

一匹食ったら、あの世行きなレベルだわ!!

 

そもそも、脂肪含量の高い魚種がダイオキシン類濃度は高くなるらしい(ダイオキシン類は脂肪に蓄積しやすい)。

魚種でいうと、

  • マアナゴコノシロは脂肪含量が高い
  • スズキマコガレイは脂肪含量が低い

コノシロとか沢山釣って食ってる。

寿司屋でもコハダ(コノシロ子供)頼むっしょ?

 

 
 

他にも、2012年には、江東区(横十間川)で釣れるハゼが高濃度のダイオキシンに汚染されているとのニュースがあった。

  • 小さいもの(平均3グラム)で 5.6pg-TEQ/g
  • 大きいもの(平均18グラム)で 14pg-TEQ/g

※ 可食部分ではなく1匹まるごとの測定値

そこで、江東区保健所では、次のような注意を呼び掛けていたこともある。

調理時に頭と内臓を取り除けば半分以上減らすことができますので、頭と内臓を取り除いて食べてください。
区内河川で釣れるハゼはダイオキシン類濃度が高いので継続的に大量に食べないでください。
また、妊娠中の女性や妊娠する可能性のある女性、お子さんは食べないようにしてください。

 

以上の結果から考慮しても河口近くの「若洲海浜公園」の魚介類はダイオキシン類にかなり汚染されているよね。

若洲海浜公園周辺の根魚や大型魚は食べすぎると危険だ。

千葉湾はどうなのか?

東京都福祉局が2019年に公表した資料によると、

 

魚類のダイオキシン類濃度平均は
1.05 pg-TEQ/g

 
 

でも私が食べているのは千葉湾だ。

千葉湾は多少はリスクが低いんじゃない?

探してみると「市原港の底質ダイオキシン類対策に係る水質調査結果について」というページを見つけた。

オリジナルメーカー海釣り公園のある千葉県市原や姉崎海岸は、

 

日本有数の内分泌かく乱物質汚染現場

 
 

え~~~~~~っ!!

 

(C)ONE PIECE/尾田栄一郎

 
 

【工業技術院資源環境技術総合研究所などの調査結果】

1900年から95年間にわたって流れ込んだ内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)が分解されないまま海底に堆積

  • 農薬などを乱用した70年代後半から80年代にかけて特に量が多い
  • ダイオキシンは80年代前後
  • PCBも80年代ごろにピーク
  • ノニルフェノールは65年以降増加(95年は65年当時の100倍近い量)

団塊の世代は問題意識の低さが深刻過ぎだろ!

 

海域の底質での環境基準は150pgだが、市原港では 1万5千pgという驚異の数値を検出。

そして東京湾中央部までダイオキシンの汚染がひろがり、水田に散布された農薬としてのPCPではなく、PCP製造時の残渣等に由来した、つまり市原港を汚染した発生源の影響と推察されているらしい。

[引用] 千葉県市原の海底のダイオキシンはどうなったのですか?

 

千葉県市原のメバルとセイゴ(スズキの赤ちゃん)のダイオキシン類の経年変化結果値をグラフ化してみた。

 
 

経年変化はない

 

つまり、我々は一生ダイオキシン類と向き合う必要がある。

 
 

で、メバルのダイオキシン類濃度平均は1.2 pg-TEQ/g

 

大事なのは、

これって食べても大丈夫?

 

100g の切り身を、体重55kg の人が食べるとして計算。

一日の残許容ダイオキシン類摂取許容量は1.7(pg-TEQ/kg)だ。

メバルは脂肪分少ないから、こいつが駄目なら全魚種OUTだよ~~!

 
 

1.2×100÷55=2.18(pg-TEQ/kg)

 
 

……

 

全員OUT!

 

てか2(pg-TEQ/kg)を超えており、メバルだけでEUの一日の基準値を超えてる。

さらに25kgの子供なら体重が少ないから4.8(pg-TEQ/kg)で日本の基準値を大幅に超える……。

 

 

因みに、安心している他の地域の皆さん。

千葉県庁のサイトでは次のように結論付けてるからね。

市原市地先で採取した魚介類(メバル、セイゴ、ハゼ、アサリ等)のダイオキシン類濃度が国内の他の地域での値と差がない

つまり、日本近海で捕れる魚がもうダメってこと。

まとめ

米環境保護局(EPA)の報告書案によると次のように書いてある。

 

  • (1)省庁、東京都の調査結果を見ると、一部を除き平均濃度で、すでに米国環境保護庁(EPA)の魚類摂取の警報指針値を超えている
  • (2)東京湾、大阪湾のような内湾の魚類、スズキ、ボラ、コノシロなどの近海、沿岸魚類の濃度が著しく高い
  • (3)瀬戸内海などの半閉鎖性水域の魚類、たとえばタチウオ、ボラ、クロダイなどの近海、沿岸魚類の濃度が高い
  • (4)アナゴやウナギのように湾内や汽水域の底に棲む魚類の濃度が高い
  • (5)食物連鎖の上位にある遠洋のクロマグロ類が高い

 

さり気なく瀬戸内海入ってる……。

広島湾内で釣れた魚をメチャクチャ食べてきたけど……。

 

因みに日本人の大好きな「マグロ」は食物連鎖のピラミッドの頂点で生物濃縮が高い。ダイオキシン類だけでなく水銀摂取としても危険な魚。

 

長生きしたいなら、マグロ類は食べるべきじゃない。

 

というより、寿司屋では卵巻きだけ食べよう。店側も喜ぶよ、単価安いし。

加えて普段は次を守ろう。

  • 1)汚染の低い地域でとれる魚や、汚染の低い種類の魚を選ぶ
  • 2)汚染の程度が分からない食材は、同じものを食べ続けない
  • 3)加熱調理して環境化学物質を減らす
  • 4)緑色野菜を食べる

千葉湾周辺で釣れた魚は食べても50g程度にしないとまずいな。

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