若者は、老人に問いかけた。
「どうすれば、お金持ちになれるんですか?」。
老人は、若者に向かって、ひと言告げた。
「お金を好きになること。そうすれば、お金は寄ってくる」
その答えに満足できない若者は、老人に向かって、こう反論した。
「『お金を好きになること』って言いますけれど、私は今でも充分お金が大好きです!」
「お金が好きなのに、ちっともお金は寄ってきてくれません」
老人は、じっと若者を見据えて、こう切り出した。
「君は、“お金が好き”と言ったね。では、今から君に、ひとつの質問をしよう。君が、本当にお金が好きならば、簡単に答えられる質問だ」
「今の千円札の裏には、どんな絵が書いてある?1万円札の裏に書かれている鳥は、どんな鳥かな?生きている鳥?それとも、作り物の鳥?」
若者は、あまりにも意外な老人の質問に、しばらく呆然とした。
老人は若者の肩を叩きながら、最後に、こう言った。
「君は先ほど、“自分はお金が好き”と言ったね。でも、君が好きなのは、お金ではなく、“お金があると出来ること”なんじゃないかな?」
で「お金を好きになれ」という格言に従った……わけじゃないけど、僕は幼少期から「コイン・紙幣収集」が趣味。
そのコレクションは中国殷時代の原貝貨から現行通貨まで幅広い。
紙幣を眺めつつ、その時代背景などを調査することで、一種のタイムマシンで旅行した気分にまで浸ってる。
だけど、ちっともお金なんて増えやしない!!
騙されるか!!!糞が!!!!!!
【写真】ARuFa氏
そもそも、書いてるお前らブロガーが金持ちじゃないだろwww
今回は近年の古銭の話題から幾つかご紹介。
昭和62年から販売されている「プルーフ貨幣」
コイン収集家が集めているのは現行通貨でも市場に出回っているものと見た目が違う。
通称「プルーフ硬貨」という。
文字が普通のものと比べてくっきりとしていて、鏡面になっている硬貨だ。
じっと眺めているだけで、ご飯が三倍食べれちゃう。
「萌え」を通り越して「尊い」!
同じコイン収集家には、この気持ちを分かってくれる人がいると思ってる。
因みに額面価格は「666円」だけど、プルーフ硬貨は「7,857円」で購入することになる。
額面価格の事は考えてはいけない……。これは骨董品と同じ。
因みに現行通貨の未使用品をセットしたものを「ミントセット」と呼ぶ。
プレミアのある現行通貨
側面がギザギザしていることで有名なギザ10。集めてた人いるよね?
ギザ10は年代によって価値が異なる。
年代 | 発行枚数 | 買取相場 |
---|---|---|
1951年(昭和26年) | 1億106万8000枚 | 10円~20円 |
1952年(昭和27年) | 4億8663万2000枚 | 10円~15円 |
1953年(昭和28年) | 4億6630万枚 | 10円~20円 |
1954年(昭和29年) | 5億2090万枚 | 10円~20円 |
1955年(昭和30年) | 1億2310万枚 | 10円~20円 |
1957年(昭和32年) | 5000万枚 | 10円~30円 |
1958年(昭和33年) | 2500万枚 | 70円 |
そう。基本的には発行枚数によって価値が異なる。
10円以外で高値として有名な現行通貨は「昭和62年の50円玉」。
値段はプルーフ硬貨で3,000円ぐらい。
あれ……。当時1万円程度で購入したような……。
なお、昭和62年の50円は「77万枚」しか製造されておらず希少(通常5,000万枚~1億万枚)。
ようするに、財布の中を覗いても見つかりはしない。
昭和時代まで、法的には使えた寛永通宝
皆さんご存知「寛永通宝」。銭形平次が投げる銭としても有名。
貨幣価値は、裏面に波形が刻まれているものが4文、刻まれていないものが1文として通用。
また大別すると銅1文銭(古寛永・新寛永)・鉄1文銭・真鍮4文銭・鉄4文銭となる。
江戸時代、1文は現代で約12円の価値があった。
江戸時代に流通したポピュラーなお金だし、祖父母が持ってる家も多いかもしれない。
それもそのはず。「寛永通宝」の通用期間は1636年(寛永13年)から1953年(昭和28年)。
あれ?昭和まで?
と思うかもしれないけど、昭和時代まで使うことができた。
明治時代に新しい単位「円」「銭」「厘」ができると、次のようになった。
- 1文銅銭が1厘
- 1文鉄銭は16枚で1厘
単位 | 換算 |
---|---|
円 | 100銭、1000厘 |
銭 | 10厘 |
1文鉄銭は16000枚で1円。
因みに明治時代の1円は、今の約3,800円に相当した。
つまり、明治時代には1文は0.23円の価値まで下っている。
紙幣にまつわるあれこれ
日本で初めて人物の肖像画入りのお札が発行されたのは1881年(明治14年)で、現在に至るまで合計17人の人物がお札に描かれている。
特に大正期から、銀不足により銀貨ではなく紙幣が発行されていた。
[参考] 兵庫県警察信用組合
当時、お札に使われる人物の肖像は「帝王、大統領、宰相または国家有効顕著な者」とされ天皇の家臣として活躍した人達が選ばれた。
人物名 | |
---|---|
日本銀行券 |
(戦前) 菅原道真、和気清麻呂、武内宿禰、藤原鎌足、聖徳太子、日本武尊 (戦後) 二宮尊徳、岩倉具視、高橋是清、板垣退助、聖徳太子、伊藤博文、福沢諭吉、新渡戸稲造、夏目漱石、樋口一葉、野口英世 |
政府紙幣 | 神功皇后、板垣退助 |
あまり馴染みがない「武内宿禰」の1円札(通称「い号券」)。大和朝廷の初期に活躍したらしい。
300年も生きたといわれ、景行、成務、仲哀、応神、仁徳と、5代の天皇に棟梁之臣・大臣として仕え、紀・巨勢・平群・葛城・蘇我氏など中央諸豪族の祖。
もはや化け物じゃんww
一方で馴染みのある「二宮尊徳」の1円札(通称「A号券」)。お札の表面には他に「ニワトリ」「麦・稲」などの食料が描かれている。
一方で裏面は彩紋と唐草模様のみで、単色刷りの簡易な図柄となっている。
ぶっちゃけ装飾感が無くてダサいデザイン。
と手に入れた時は思った事もあったが、発行開始日は「1946年(昭和21年)3月20日」、つまり終戦直後の貧しい時期。
当時、図案はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の承認が必要で「武内宿禰」は軍国主義のシンボルのため却下された背景がある。
表面は食糧難の時勢を反映した図柄。透かしもなく印刷色数も最低限という余りにも簡素な仕様で、民間製紙会社でも製造していたため、偽造が多発する原因となった。
このような時代背景を知ると、簡素な紙幣も味わい深いものへと自然と変わる。
因みにこの1円札も現在でも可能だ。
未発行「1銭陶貨」
戦前、1銭は錫で造幣されていた。
しかし、第二次世界大戦末期、金属不足に対応する窮余の策として「せともの」で製造されたのが
一銭陶貨
ただし造幣中に終戦を迎え金属の節制が不要となり、結局世に出ることのなかった……らしいけど、収集市場には流通している。
製造枚数は7億枚。
この「一銭陶貨」に関しては、文学座「一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~」として、つい最近まで公演されていた。
割れない陶器のお金を作ることの難しさ、お上にさんざん振り回された背景など、作り手側の目線で古銭と接したことが無かったので、これは感慨深い。
色をつけた貨幣(カラーコイン)
ちょっと奇を狙って紹介。
海外ではデザイン性を高めるために、色をつけた貨幣(カラーコイン)の発行が多数行われている。
日本でも2003年の「奄美群島復帰50周年記念貨幣」などがあるよね。
初めてカラーコインを購入したのが「1998年 ソマリア タイタニック号 25シリング カラーコイン」。
僕が海外コイン収集にも乗り出した時代。
当時6,000円で購入した記憶があるけどオークションを見ると2,000円~……。これは骨董品、これは骨董品……。
で2つペアになっており、一つが出航前のタイタニック号、もう一つが沈没中のタイタニック号を絵柄になっている。
レオナルド・ディカプリオ主演の映画「タイタニック」は1997年公開。
世はまさにタイタニック・フィーバーの時代。買いでしょ……これ。
で改めて、ソマリアってアフリカでしょ?タイタニック号関係なくない?
イギリス領だった事もあるので無関係では無いけどさ……関係を示す情報は一切見つからなかったわ。
ソマリアは記念硬貨を大量に発行しており、その中の一つに過ぎない感じだ。
因みに、1 ソマリア・シリング は「0.23 円」。えっ・・・価値は5円……。
価値5円のコインを3000円で買った事になる……でも、骨董品。
まとめ
過去の物価・通貨価値を検索できるサイトを作りたいなぁ……。
古銭の収集等をしていると「明治のはじめ頃の「1円」は、「いまならいくら?」」といったことが気になるのは共通だと思う。
脱線したが、こんな感じで、僕はとってもお金が好き。
「お金を好きになれ」
と書いている無責任な人々は1円の1/100以下の1銭を眺めて「尊い」気分に浸れるのかよww
歴代のお札の人物と裏面絵柄と発行枚数言ってみろよww
古銭収集にお金使っているから金なんて増えるわけないだろwww
お金を好きになって金持ちになるなら、質屋や古銭販売業者は大金持ちだろww