「遠い戦争は買い」なのか?過去の軍事出来事とS&P500のパフォーマンス

S&P500がこのまま下がり続けるのではないかと思うと、昼間もおちおち眠れない始末です……。

 

 
 

誰かは言った「戦争は買い」

 
 

「誰か」じゃねーだろ!責任者を出せや!責任者!!

そもそも年初来下がってるんだけど?

大丈夫かよ……これ。

そもそも市場の常識では「戦争は買い」なんだよ。

 

© 三田紀房/インベスターZ/講談社

 
 

自分だって信じれないのに、漫画なんて信じられるか!

 

こいつか!この漫画が発端か!!

本気で「戦争は買い」なのか?

ということで調べてみた。

 

因みに

戦争が起き買いだ売りだと執念燃やす人には成りたくない!

因果な商売!

カネの亡者過ぎてムカつく!

人が死んでるんだ!!

 

と文句を言う人がいるが、事実から目を背けて自分の価値観が正義。と考えるのも正しいとは思わない。

© ドラえもん/藤子・F・不二雄/小学館

 

大事なのは事実を正しく知ること(理解すること)。

インベスターZが言っている「買い」の理由

投資において戦争は好機。大暴落後の恐慌時は株値が実体価値よりも値下がりする。

このときこそ株で儲けを得る絶好の機会だ。

© 三田紀房/インベスターZ/講談社

 

そんな名言じみた言葉はもうエエんだよ!

以前読んだけど理由忘れたわ。漫画って難しい話の部分は記憶に残らん。

 

日本の株式市場は、東京大空襲があった後でも開いていた。

 

© 三田紀房/インベスターZ/講談社

 

特に鉄鋼や造船といった軍需産業は大いに活況を呈した。全体の株価を支えたのは軍関連銘柄だった。

 

© 三田紀房/インベスターZ/講談社

 

さらに、万一株価が下がれば国民が不安になり、真実に気づくのではないかと恐れた政府筋が、株価を死守していた。

 

ということは分かった。

 
 

えーー、これだけ?

 
 

軍需産業が儲かるから「株価は買い」と書いてあるけど、それは自国の戦争の場合だよね?

今回の場合はどうなるのさ?

他のサイト(株式市場の歴史Q&A)を見てみた。

 

戦争中に株価がずっと上がった理由は、社会情勢が不安定なときは、現金を持つより株に投資したほうがいいと考える人が大勢いたため。

日本橋兜町の証券取引所は人でいっぱいで、空襲が始まるとばーっと逃げて、終わるとまた戻ってきて売買していたらしい。

物資の大半は軍隊のために使われたので現金があっても使い道がなかった。その結果、資金が株式市場へ向かうことになった。

 

よっぽど漫画より詳しいじゃん。

結局、富裕層はいつの時代でも儲かった。

それだけ。

 

 

ただ解せないのは、

日本人は貯金好き

な人種じゃないの?そんなにアグレッシブじゃないでしょ?

と思ったけど、そもそも「貯蓄」という概念は戦争中に意図的に植え付けられただけらしい。

 

日本は戦費調達に困り、国民に金融機関への貯金を進めさせ、集めたお金を国債の引き受けに回し、国は国債を売ったお金で軍人に給料を払い武器を買い、さらに国債の返還にも充てた。

© 三田紀房/インベスターZ/講談社

 

約80年以上にわたって貯金し続けた国民は、お金は金融機関に預けるものという習慣がすっかり体に染み付いてしまった。

と漫画では書かれていたけど、富裕層達は家庭で投資教育してたんじゃない?

国際貿易投資研究所(季刊 「国際貿易と投資」(旧「ITI 季報」))

同時多発テロ事件後と湾岸戦争時との株価動向の比較」において、同時多発テロ事件、湾岸戦争の株価を調査している。

 

同時多発テロ事件が発生した2001年9月11日、世界の株式市場は全面安となったらしい。

また、米国市場は投資家の混乱を防ぐため、テロ事件当日から4営業日、計6日間閉鎖された。

市場が再開した 17 日には、ダウ平均株価は下げ幅で 684 . 8 1 ドルの過去最大を記録し、8,920.70ドル、下落率約7%で終わった。

 

これは米国本土への攻撃であり、投資家の株価および経済の先行きに対する懸念がダウ平均の回復の足の遅さに見え隠れしているとの事。

まぁ、そうだろうね。

 

とはいえ、クウェート侵攻の時には、底を打ってから約160日を要している……

 

 

うーん、話が色々とゴチャゴチャしていて個人ブログを読んでいる感じ。

また、グラフが本文のどこで参照されているのか分からない……

自分で調べた方が早いわ。

大和証券(「遠くの戦争は買い」なのか?)

大和証券は、湾岸戦争、イラク戦争、そして2001年のアフガン戦争の3つの戦争とウクライナ侵攻を比較したリポートを出している。

ウクライナ侵攻後の資産防衛術 相場の格言どおり「遠くの戦争は買い」なのか?|人生100年時代の歩き方
 ロシアのウクライナ侵攻で世界経済はメタメタになっている。株価は乱高下し、為替は安定しない。金融市場が懸念する米金...

次の3つが共通点だと指摘。

過去の3つの戦争では、「開戦後は短期間で上昇トレンドに転じている」と分析している。

  • ①開戦前から戦争の有無や開戦日について、事前に市場を含む世界中が注目していた(開戦はサプライズではなかった)。
  • ②当事国の一方が大国の大規模戦争であった。
  • ③油田地域あるいはその周辺が戦場となり、世界のエネルギー供給に影響が出る恐れがあった。

 

このコラム(人生100年時代の歩き方)もひどい。

 

価格が急騰しているのがビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)だ。
ドルやユーロ、円などでの決済が不可能となったため、暗号資産を決済手段に使う可能性が浮上。
ビットコインは2月28日に10%以上も上昇し、今月1日には4万3000ドル(約500万円)を突破した。

「ルーブルがビットコインに移動しているとの見方があります。戦時に通貨は凍結されるかもしれない。だとしたら、暗号資産を少しでも持っていたいと考える人は増えるでしょう」(金融関係者)

 

500万円は以前に突破してて現在下降真っ逆さまじゃねーーか!!

適当なことを言うんじゃないよ!!

軍事出来事後のS&P500の過去のパフォーマンス

ということで結局、自分で調べてみた。

S&P500が開戦後にどのような株価になったのか?を表にまとめた。

日付 政治的/軍事的出来事 1ヶ月後 3ヶ月後 6ヶ月後 12ヶ月後
1941/12/7 日本軍の真珠湾攻撃 -3.40% -12.70% -9.10% 0.40%
1956/10/31 第二次中東戦争/スエズ戦争 -2.80% -3.80% -0.10% -11.50%
1962/10/20 キューバ危機 8.70% 17.70% 25.10% 32.00%
1973/10/17 石油危機(オイルショック) -7.00% -13.20% -14.40% -36.20%
1979/11/3 イランアメリカ大使館人質事件 4.20% 11.60% 3.80% 24.30%
1979/12/25 アフガニスタン紛争 5.60% -7.90% 6.90% 25.70%
1990/8/3 クウェート侵攻 -8.20% -13.50% -2.10% 10.10%
1991/1/17 湾岸戦争 15.20% 23.50% 20.60% 33.10%
1991/8/17 ソ連8月クーデター 0.00% 3.00% 7.00% 8.90%
1993/2/26 世界貿易センター爆破事件 1.20% 2.50% 4.00% 6.40%
2001/9/11 アメリカ同時多発テロ事件 -0.20% 2.50% 6.70% -18.40%
2003/3/20 イラク戦争 2.20% 15.60% 17.40% 28.40%
2008/8/7 南オセチア紛争 -3.60% -26.10% -34.40% -35.20%
2014/2/20 クリミア侵攻 1.80% 3.10% 8.40% 14.70%
2015/9/30 シリア空爆 10.90% 10.30% 9.10% 14.20%
平均 1.64% 0.84% 3.26% 6.46%

 

灰色の軍事出来事ではマイナス経済になっている。

灰色になってない部分も、半年じゃ回復してないものもある。

まとめ

うーん。「戦争は買い」とは言えなくない?これ?

そもそも右肩上がりのS&P500。

にも関わらず、年利平均を見ても通常時より低いんじゃない?8.6%は平均で年利が出るはずだけど?

そして、前述の記事や発表内容は局所的な軍事出来事だけ取り上げて「買い」だと語っていて適当過ぎるな。

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