アングラーズを定期的に見ているが、12月、1月、2月の千葉湾/検見川浜突堤の釣果は
- エイ
- サメ
- アナゴ
- スズキ
- カレイ(2週間通って1匹程度)
程度だ。
昼間が釣れないから夜釣りしてる人もいる。
寒気で五臓まで締め付けられるような真冬の夜にサメを釣って何が楽しいのww
マイクロプラスチック、水銀、セシウム、汚水、ヘドロ……
海は汚れてしまい、それを食する人間にも影響が出る可能性があることは何度も記載済。
加えてアサリなどを乱獲するものだから、アサリの水管を餌にするイシガレイもおのずと減ってしまった。
負のスパイラル。それが今の釣り。
冬の海は陸っぱりは釣れる魚種が限られる。
変温動物である魚は、人間よりも遥かに温度変化に敏感だ。
飼育中のモツゴなんて25度前後の部屋に水槽を置いてるから、真冬なのに産気づいてる。
今回は魚と水温の関係について。
水温と魚(変温動物)の関係
人間は体温が上がると涼しい木陰で休んだり、冷たいものを食べタオルで体を冷やしたりして自由に体温を下げることができる恒温動物。
一方、外気温の変化に応じて体温が変化する魚は変温動物と呼ばれ、1度水温が下がると陸上の気温が一気に4、5度も下がったぐらいの影響を受ける。
変温動物 | 恒温動物 | |
---|---|---|
体温 | 周りの温度(気温、水温)に応じて変化 | ほぼ一定に調節できる |
寒い環境への適応 | 弱い | 強い |
食料不足へ適応 | 強い | 弱い |
例 | 昆虫、魚、爬虫類、両生類など | 哺乳類、鳥類など |
このため、水温が下がると魚の体温も下がり、体の代謝機能や消化機能が低下して食欲も落ちる。
要するに水温が下がるとエサを食べなくなるのではなく、食べる必要が無くなる。
水温の影響で性転換する魚もいる
ワニなど一部の爬虫類は、卵発生中の環境温度によって性が決まることが知られている。
名前 | オス化 | メス化 |
---|---|---|
アオウミガメ | 28度以下 | 30度以上 |
フトアゴヒゲトカゲ | 26度前後で遺伝子通り生まれる | 36度を超える |
ミシシッピーワニ | 33.5度で孵卵 | 30度で孵卵 |
実は身近でも気温による性転換が起きている。
東京湾のギンイソイワシが、オスだらけになっていることが東京海洋大の研究で分かったらしい。
水温上昇が続いてるのが原因で、約8割が雄になっているんだとか。
確かに性決定の多様性は、多くの種の確立やその繁栄のために大切な分子基盤。
とはいえ、オスになるかメスになるかという、生物にとって最も大切な現象が、なぜ温度という不安定な環境要因によって決まるのか、生態学的、進化学的な理由はまだ解明されていない。
イワシの大量死
ニュースで魚の大量死を見かける機会がたまにある。
原因の一つと考えられているのが水温変化。
例えばマイワシは約10度から20度の水温帯に分布するが、水温が5度台後半くらいまで下がった時期があった。
そうすると(暖かい海を目指して)南下する途中で湾に紛れ込み、それが低水温で死んだ可能性が考えられるとの事。
ただし詳しくは、分かってないっぽい。
釣れる魚と水温の関係(波止釣り対象魚の適水温)
「釣れる魚と水温の関係【波止釣り対象魚の適水温】」という題名で論文などを調査して水温を調査された方がいた。
属性 | 適水温 | 最適温 | 生存水温 | |
---|---|---|---|---|
青魚 | マアジ | 16℃~25℃ | 19℃~23℃ | 10℃~ |
マイワシ | 15℃~24℃ | 20℃程度 | – | |
マサバ | 14℃~19℃ | 15℃程度 | – | |
タチウオ | 15℃~25℃ | 23℃程度 | 7℃~28℃ | |
ハマチ | 18℃~28℃ | 20℃程度 | 8℃~ | |
サゴシ | 12℃~24℃ | 15℃~18℃ | – | |
上物 | クロダイ | 10℃~30℃ | 15℃~25℃ | 5℃~34℃ |
メジナ | 16℃~20℃ | 18℃程度 | 5℃~32℃ | |
マダイ | 10℃~25℃ | 15℃~20℃ | 7℃~30℃ | |
サヨリ | 12℃~26℃ | 18℃~20℃ | – | |
底物 | キス | 14℃~28℃ | 18℃~22℃ | 8℃~ |
カレイ | 5℃~22℃ | 8℃~18℃ | 2℃~ | |
マゴチ | 16℃~26℃ | 20℃~22℃ | 10℃~ | |
ヒラメ | 15℃~25℃ | 18℃程度 | 2℃~ | |
根魚 | メバル | 8℃~28℃ | 12℃~16℃ | – |
カサゴ | 7℃~23℃ | 12℃~20℃ | – | |
アイナメ | 8℃~20℃ | 12℃~16℃ | – | |
アコウ | 15℃~26℃ | 20℃~23℃ | 12℃~ | |
軟体系 | アオリイカ | 16℃~25℃ | 18℃~23℃ | 14℃~32℃ |
コウイカ | 13℃~25℃ | 15℃~20℃ | – | |
マダコ | 15℃~25℃ | 20℃程度 | 7℃~30℃ | |
その他 | シーバス | 10℃~28℃ | 15℃~23℃ | 3℃~35℃ |
カワハギ | 15℃~28℃ | 20℃~24℃ | 9℃~30℃ | |
キュウセン | 15℃~25℃ | – | – | |
マハゼ | 20℃~25℃ | – | – |
例えば2022年1月8日の市原市海釣り施設の水温は、
上11.5℃下12.0℃
この水温で釣れるのは
- クロダイ(10℃~30℃)
- マダイ(10℃~25℃)
- カレイ(5℃~22℃)
- メバル(8℃~28℃)
- カサゴ(7℃~23℃)
- アイナメ(8℃~20℃)
- シーバス(スズキ)(10℃~28℃)
となる。
これは、感覚的に「そうだな」と思える。
市原オリジナルメーカー海釣り公園のアジ釣果から考察
もう少し掘り下げて実際の値を確認してみる。
というのも同じ考えで調査している人がいた。ニッチだ。
【12月の釣果分析】
市原オリジナルメーカー海釣り公園イワシ釣果。
12月中旬まで順調だったが水温が14℃を下回ったあたりからパタと釣果が下がった。アジサバの活性もいまいち。
1月に入りさらに水温が低下し渋い日が続く。
グラフ:水温(右軸)/イワシ(左軸)
棒グラフ:入場者
※分析は個人的見解です🙇♀️ pic.twitter.com/Ehl5hV64jG— 関東釣りスポット速報 (@karutsurinews) January 17, 2022
私も定期的にデータを取得しているので、市原オリジナルメーカー海釣り公園のアジの釣れ具合をグラフ化してみた。
※ 昨年より一昨年前の方がよく釣れたので2020年の結果であり、コロナで閉店中の時期は2021年のデータを上書きしている。
うーん、水温とアジ釣果に相関があるような無いような……。
「最適温が19℃~23℃」なら、5月頃から釣れてもよい気がするし、水温に対して1ヶ月ぐらいの遅れがあるよね。
房総半島周辺にいるアジが東京湾に入ってくるのに遅延が発生しているのかな……。
千葉の南房総は黒潮と呼ばれる温かい海の流れがあるからね。
年間の房総半島と東京湾の海水温調査
陸上では3月になると梅の花が咲き始め、「春よ来い、早く来い」と浮かれ出す季節。
でも、海の中はまだ真冬。木枯らしが吹き荒れる一番寒い季節。
海の中に本当の春がやって来るのは、4月後半。
特にゴールデンウイークのあたりから潮がぬるみ始め、本格的な釣りシーズンを迎える。
ということで年間の東京・千葉の海水温のデータを見つけた。
毎月のデータを見ると、今までの疑問が解消するか!?
アニメーションにでもしようと思ってたけど……
これ、海水温で色の意味が統一されて無くない?8月の海が最も寒く見える……。
全く意味が分からんじゃん……。
そして文字数も既に多いし、今回の日記の為に色を調整する気にならんわ……。
まとめ
真冬の厳寒期は気温が低く防波堤・堤防・波止の釣り場の海水温も同様に低くなる。
そんな時期にアジ・サバ・イワシを狙うサビキ釣りをやるなんて時間の無駄。
とはいえ、中学時代に広島湾で大晦日にマイワシを100匹ぐらい釣って帰った記憶もある。
継続調査だな。