オートキャンプ協会のまとめた「オートキャンプ白書2016」によると、オートキャンプ参加人口(1年間に1回以上キャンプをした人数)が最近は増加しているそうです。
- 2015年は810万人(前年比3.8%アップ)
- 2016年は830万人(前年比2.5%アップ)
ただ、最近のキャンプ市場の傾向は昔と違います。
- グランピング(ラグジュアリーな超贅沢キャンプ)
- 手ぶらキャンプ(設置や片付けもお任せ)
要するに、初心者向け、ファミリー向け、高所得者向けとなっています。
インターネット上で調べたユーザの声は次のような感じでした。
- 子供に川遊び・山遊びを体験させたい
- 朝日を浴びたり、湖面を眺めたり、森林浴がしたい
- キャンプに行く=非日常でウキウキする
- キャンプ用品にはまる
- 家族で楽しめる(自然が子供と遊ぶので親は休める)
私のキャンプ経験は、学生時代の夏休みは毎年島に渡っていたことです。
同級生と100円均一で買った金網と釣り道具だけ持って、魚釣ったり山菜採って何日間か島で生活していました。
これは「キャンプ」でなく「サバイバル」と言うそうですが・・。
- キャンプ・・・野営
- サバイバル・・きびしい条件の下で、生き残ること
無人島で一ヶ月生活してみて新聞社の取材を受けたりYoutubeに載せたりする人が増えてるけど、昔は結構いた気がする・・。
無からの生活は、人に見せるような綺麗な絵にはならないけどね。
前回は女子主人公の漫画を紹介しました。
今回は、最近のサバイバル関係の漫画や映画を紹介します。
Dr.STONE
【あらすじ】
地球上の全人類が一斉に石化するという怪現象で文明が一度滅んだ後、石化が解けた3700年経過した未来で高校生がゼロから文明を築き上げ、文明の発展を拒む悪と戦う。
おいおい・・、のっけからDr.STONEかよ・・・
と言われそうですが、第一巻はサバイバル教科書でした。
生きていくための優先度を決めて、無から石器、家、土器、罠を作っています。
ただし、この漫画はゼロから文明作りが目的なので、進化の無理レベルが半端ない・・。
石鹸作ったり、火薬作ったり、ガラス、鉄、発電所、ラーメン、ガラス、抗生物質、日本刀、真空管、通信機器・・・
ちなみに、石鹸作りや、火薬作りまでは作者が参考にしたと思われる文献があります。
「水酸化カリウム」が重要だと説明する部分は、特に影響を受けたと思われます。
でも、実はゼロから石鹸を作るのはとても難しい。
サバイバルファミリー
【あらすじ】
原因不明の電気・電池消滅の東京から鹿児島の妻の実家に自転車移動を決行。水も食料も底をつき生き延びる為、家族4人が奮闘してサバイバル生活をする。
大規模停電はいいとしても、電池とバッテリーも使えなくなるのはおかしい。
が、大地震等でインフラが消滅した時にどうするべきか?極限状態で見せられる人間の汚さや弱さと家族の絆はどうなるのか?をテーマだと思われるので、細かい話は無視する。
感じたのは、人に助けられ過ぎで、全くサバイバルしてない。サバイバルのイロハを知らなすぎる。
勉強になったのは次の二つ。役には立たないが。
- 飲み水は、バッテリー補充液(不純物0%の精製水:飲用ではありません)で確保
- 食料は猫缶(ツナ缶と同じ工場で作っている)。少し生臭い
サバイバルで、最初に考えるべきこと
サバイバルでの優先順位は、次のようになる。
- 1. 体温の確保=シェルターの確保(保温できる服と場所)
- 2. 水の確保
- 3. 火の確保
- 4. 食料の確保
これを「サバイバルの4つの法則」という。
人は適切な体温が維持できなければ3時間で死に至る。
人は水なしでは3日間しか生きられない。
そして、食料なしだと3週間で死ぬ。
要するに、まず考えなければいけないのは「どうやって体温を保つか」ということ。
火と食料については、
「あるには越したことはないけど、なくても大丈夫」
という気持ちでよい。
それだけで、サバイバルに対する心意気に大きな余裕ができる。
余裕ができれば、非常時でも頭は冷静でいられる。
体温の確保
「サバイバルの優先順位」で示した通り、非常時には体温を保つことが一番大切。
そのためには、防水素材の服を1着は持っておき、身体を濡らさないようにすること。
- 津波や雨などで濡れたときはすぐに身体を拭いて、乾いた服に着替える
- 着替えや乾いたタオルがない場合は、濡れた服を絞ってもう一度着て、その上から防水素材の服を着る
- 頭は体温を失いやすいので、フードを被るか帽子を被る
コットン素材は夏は涼しく擦れにも強く、火にも強いが、濡れたときに肌に接していると最も身体を冷やしてしまう。
そんな性質から、コットンはデスクロス(死の布)と呼ばれている。
水の確保
サバイバルファミリーでは、次のように説明があった。
山奥を通ったときとか、水が湧き出る岩場とかあるでしょ?
苔とか生えていれば毒素の無い証拠だからペットボトルにためて。
飲み水は1日あたり4L必要と言われている。
これだけの水を備蓄して、持ち歩くのは実質不可能。
なので、水場を見つけたら、その周辺を生活圏にすべき。
そもそも、大事なのは体内の水の損失を防ぐこと。
- 不要に体を動かして汗を流さない(汗を一滴流すたびに、生存期間が1分短くなると思え)
- 太陽に直接当たらない
- 食事はできるだけ少なくする(食べ物の消化には多くの量の水分が必要)
身体の2%の水分の減少でのどの渇きが始まり、3%から脱水症が始まる。
5%で頭痛やめまいが起こり、10%失われると内臓の機能が低下して、やがて死に至る。
- 植物(生物)から採る
- 飲めない水をろ過する
- 海水を蒸留する
- 水源を見つける
- 雨水を見つける
蒸留は、長時間を要し得られる水も少なくて効率が悪く非常時向きではない。
喉が渇いたら水を惜しまずに飲むこと。
渇きが完全に解消されるまで十分に飲むことで、最小限の身体機能を維持できる。
火の確保
日本のように、湿気ってたり濡れている地域で素人が何も無しに「きりもみ式」「ゆみぎり式」等の火おこしが出来るはずがない。
それなら、ペットボトルを虫眼鏡風に利用したり、そもそも虫眼鏡が持っておくべきかもしれない。
一度付けた火は絶やさないようにしたい。
料理だけでなく、防虫効果、体温温存、恐怖に対する対応など、色々と暮らしにゆとりをくれる。
食料の確保
昆虫だって、山菜だって、魚介類だって、動物・鳥だって食べるものは沢山ある。
原始時代に戻ったつもりの生活をすれば、生きていける。
釣り道具(投げ釣り竿・リール、針、糸、オモリ)、出刃包丁、ライター、金網
ぐらいは欲しいけどね・・。
素潜りできるような海や川なら良いものの、テレビ番組のようにガンツキで採れる場所なんて少ない。
知識があれば、何でも出来るよね。