世の中には多くの天才投資家達がいる。
ウォーレン・バフェット氏（投資の神様）
スタンレー・ドラッケンミラー氏（ソロスの後継者）
デビッド・テッパー氏（トレーダーのなかのトレーダー）
彼らと似た取引ができたら……
彼らの知識を模倣して似た取引ができたら……
彼らの知識をAIで模倣して似た取引ができたら……
彼らの知識を、オープンAIの「ChatGPT」、グーグルの「Gemini」、アンソロピックの「Claude」で模倣して似た取引ができたら……
私のような厨二病的な発想の人は世の中に何人もいる事だろう。
今年の9月18日に同じ発想で作られたファンドが取引を開始した。
その名も
Intelligent Livermore ETF（インテリジェント・リバモアETF）
ニュースで話題となったけどファンド名や現在の株価を知ってる人は少ないと思う。
わざわざETFを作成するのだから、
目標はもちろん、S&P500種株価指数を上回るポートフォリオになること
具体的な中身と結果を見てみる。
ファンドの中身
前述したAIが生み出した投資アイデアを基に、銘柄を選択する。
例えば、バフェットなら「企業価値への投資」「長期投資」を投資哲学として次のような事を意識している。
- 理解できるビジネス
- 持続的な競争優位性
- 安定したキャッシュフロー
- 優秀な経営陣
- 割安な評価
このような情報をはじめとする、多くの著名投資家による過去のインタビュー、年次報告書、株主への手紙などをAIに学習させているらしい。
詳細の記載はないが、修正を重ねて40の異なる投資戦略に発展させたとのこと。
投資結果
まぁ中身なんてLLM使っているなら、ほとんど一緒でしょ？
で、結果ってどうなったの？
10/4以降、単調下落ｗｗ
予想通りS&P500どころか他のインデックスにも勝ててない。
米国のYahoo掲示板のコメント
1 John 2024年9月20日
何だこれｗｗ こんなの得しかないだろｗｗ
2 Michael 2024年9月20日
良さそう。
3 Defcon 2024年9月20日
あまりにも良すぎるんだけど？
でも ETF の情報がない。何を保有して、何を取引しているのか？リスクレベルすらも分からない。
どれだけ本物か様子を見るか。 もし本物なら、大手企業も追随してくるな。
4 m 2024年9月21日
300 株買った
5 bill 2024年9月25日
市場にある無数の銘柄の中から選別するのに良さそうだな。
6 NoRespect 2024年9月30日
組み入れ比率が気になる。
7 NoRespect 2024年9月30日
アクティブ運用型ファンドは一般的に適切な経費率は 0.5% ～ 0.75%。1.5% を超えるのは高額。
8 D 2024年10月3日
こいつは S&P とNASDAQに勝てそうだ。今のところ素晴らしいパフォーマンスだけど、まだ様子見。
9 Travis 2024年12月6日
立ち上げ (9月17日頃) 以降横ばい状態。
数日前に全額売却して VGU に入れた。VGU では 2, 3日で 10 週間の LIVR より利益が出た。LIVR は 60 銘柄保有しているはずだけど、そのうち何らかがファンドの価格を下げるほど悪い成績を出しているに違いない。
ただダラダラと下がり続けるだけだ。
10 No Camo 2024年11月26日
マジでゴミ
保有銘柄は？
エヌビディアを筆頭に、あとはエネルギー（油田、蒸気、太陽）系、電子メーカが並ぶ。
| 略語 | 会社名 | 割合 |
|---|---|---|
| NVDA | エヌビディア | 5.15% |
| SLB | シュルンベルジェ | 4.34% |
| FSLR | ファースト・ソーラー | 3.93% |
| GEV | GEベルノバ | 3.77% |
| RMBS | ラムバス・インコーポレイテッド | 3.15% |
| MU | マイクロンテクノロジー Inc | 2.88% |
| JD | JDドットコム | 2.68% |
記載をよく見ると
AI、ラテンアメリカ株式、アジア株式、再生可能エネルギーおよびエネルギー、防御株の機会に重点を置いている
と書かれていた。
なんで、そんな事をしたのだろう？
この投資銘柄を見てもウォーレン・バフェットのポートフォリオとは全く別だ。
おわりに
これさ……
四半期ごとの13Fファイリング見たほうが信頼できるのでは？
AIは今後もどんどん賢くなるから投資家の考えに近づくかもしれないが、素直にS&P500買った方が良いと思うけど……
