古文書解読検定というのもある。
3級、準2級、2級は1ヶ月かけて自宅で解くことができる。
準2級 5000円 上位7割以上
2級 6000円 上位6割以上
準1級 8000円 上位5割程度
1級 9000円 上位3割程度
合格判定は受験者の成績に応じて変わる相対評価になってる、何だそりゃ。
これ今の時代はAI使って解いたら簡単なんじゃねww
以前のAIの状況を調査した。
あれから2年、大幅なアップデートを期待。
そもそも江戸時代が終わったのは160年前。その時代の文書すら読めない日本人って……
と思ったけど、当時は庶民は「くずし字」で言葉だと学んだからっぽい。逆に楷書は読めなかったとか……。
AIくずし字認識スマホアプリ編
昨年、真打ちアプリが登場した。
2021年 みを(miwo)
2021年8月30日、Android版とiOS版のアプリが無料公開された。
開発者は特任助教である「カラーヌワット タリン」氏で、Kaggleくずし字認識コンペのホストであり国立情報学研究所特任研究員。
このアプリは世界初のAIくずし字認識アプリであり、2022年度グッドデザイン賞を受賞している。
なお2022年10月26日にバージョンアップして「1.1」となったが、そもそもアルゴリズムを国立情報学研究所が作った訳ではないので、今後のアップデートは期待できないだろう。
2023年 ふみのは(凸版印刷)
民間企業である凸版印刷が、ようやく2023年6月よりiOS版、10月よりAndroid版で「ふみのは」を提供し始めた。
さらに、2023年12月12日にアップデートを実施。
AI-OCRの再学習を実施し、解読精度の向上を実現するとともに、様々な条件下で撮影した画像に対応できるように、画像編集機能を搭載した。
また、解読機能の利用回数をこれまでの1日あたり10回から、30回に増加した。
実際に解かせてみよう
利用したのは1862年に書かれた斃馬証文。日本人は約160年前に日本語で書かれた文章さえ読めない。
白黒の方が精度が上がると思い予め画像処理済だ。
以書面相達候然者先達
而中差出し候斃馬證文
少々不文言有之書直し可申候
右二付明二日朝三判持参
我等付へ可罷出候其節此
書付持参可被相返候以上
さて、その結果。
アプリ | 正解数 | 正答率 |
---|---|---|
みを(miwo) | 15文字/66文字 | 22.7% |
ふみのは(凸版印刷)古典籍AI | 22文字/66文字 | 33.3% |
正答率 約3割
ポンコツかよ!
と思ってたけど「ふみのは」はAI選択が可能だ。
- 古典籍AI(仮名多め、太さ均一)
- 古文書AI(漢字多め、太さバラつきあり)
次は古文書AIで実施。
アプリ | 正解数 | 正答率 |
---|---|---|
ふみのは(凸版印刷)古文書AI | 45文字/66文字 | 68.2% |
正答率 約7割
おお!7割近い正答率を出した。
版本の判読には「古典籍AI」モード、古文書判読には「古文書」モードが適してる。
おわりに
7割は優秀だしアプリで古文書が読める時代がようやく来たと考えると素晴らしい。
そして無料で30回/日に利用も出来るのもありがたい。
とはいえ全く古文書を読めないためも認識結果が正しいか?すら分からないので未知の先祖の古文書の調査ができない。
古文書講習に通って学ぶしかないか……。