今マスゴミにホットな報道は「ジャニーズ性加害」。
今更感満載だし、手のひら返しなメディア対応が気持ち悪いけど、昼夜問わず放送している。
これは視聴者側の問題でもある。
日本人は不寛容で他人叩きが大好き
日本が歴史的に農村を中心とした地域社会で構成されていたことに起因する……とググると書いてある。
こんな歴史的な背景が本当に日本人DNAに刻まれてるのか?他国と比べてどうなの?は今度調査が必要そうだ。
芸能人系ゴシップに興味は無いけど魚に関わる批判報道には興味がある。
たとえば
食材偽装。偽装魚を使っていた!
とかね。
特に回転寿司は未だに標的の対象になってる。
平成15年度(2003年)にJAS法「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」が改定され、代用魚も本来の名前を表示するように義務付けられた。
また、平成17年度(2005年)に農林水産省が「外食における原産地表示に関するガイドライン」を公表した。
このため今では大手の回転寿司店では主要メニューの原材料について原産地を表示している。
以前はよく話題になった代替魚・偽装魚のまとめ。
魚の名称 | 代替魚の名称 |
---|---|
マグロ | ガストロ、アカマンボウ、アロツナス |
ヒラメ | 米国産アメリカナマズ |
エンガワ | カラスガレイ、オヒョウ |
ブリ | シルバーワレフ、オキメダイ |
マダイ | ティラピア、ナイルテレピア、アメリカナマズ、ボラ |
サーモン | ニジマス |
キハダマグロ | 赤マンボウ |
カンパチ・ハマチ | シイラ、スギ(コバンザメ近隣種) |
スズキ | ナイルパーチ、ブラックバス |
クエ | アブラボウズ |
フグ | ウマヅラハギ |
スケトウダラ | メルルーサ |
ムツ | マジェランアイナメ |
シシャモ | カペリン |
ウナギ | ヨーロッパウナギ |
タラバガニ | アブラガニ |
アワビ | ロコガイ |
赤貝 | アメリカイタヤガイ、サルボウガイ |
クルマエビ | ウシエビ(ブラックタイガー) |
ホッキ貝 | アメリカウバガイ |
サザエ | アカニシ |
アナゴ | クロアナゴ、ウミヘビ(ウミヘビ科のマルアナゴ) |
アサリ | アケガイ、イヨスダレ |
ヤリイカ | ヒメジンドウイカ、アジアジドウイカ |
イワシ | スプラット、ピルチャード |
今回はエビ/カニ類に関して。
- 「タラバガニ」の原材料偽装(2004年。実際はアブラガニ)
- エビのメニュー偽装(2013年。「シバエビ」が実際はバナメイエビ)
が日本で問題となった事件。よく覚えてる。
再度断っておくが、今では養殖魚も安くなり世間の目も厳しいので大手企業が名前を偽って販売する事は非常に少ない。
単なる歴史的なニュース備忘録なので、読んでも楽しくないよ。
「タラバガニ」の原材料偽装
「タラバガニ」と「アブラガニ」は同じ「タバラガニ属」の仲間だ。
とはいえ哺乳類だと「オオカミ」と「イヌ」程度の差はある。
エビ目のカニ下目とヤドカリ下目の生物分類図。これを公開したかっただけのブログ記事。
タラバガニ→アブラガニ
きっかけは
- 2004年3月15日放送の毎日放送系ローカル「Voice」
- 2004年4月25日のTBS系「報道特集」
にて、偽装販売問題が放映されたこと。
北海道札幌市の二条市場への取材により、一部の店舗で偽装を認めたコメントが放映された事で「代用魚・偽装魚」が日本中で話題となった。
札幌の二条市場・小樽の市場(2004年3月)
テレビ内容を抜粋。
記者「タラバとアブラは分けて荷揚げするの?」
荷揚げ業者「もちろん。ごっちゃにはあげない」市場の業者「アブラはセリにはかからないよ」
希少価値のないアブラガニは、セリの対象にはならず卸売り業者と買い受け人の直接交渉、いわゆる相対取り引きがされていた。
「アブラガニ」が「タラバガニ」に変わるタイミングは「市場から売られた店」によるもの。
記者「これタラバガニ?」
店員「タラバです」記者「アブラでしょ?」
店員「アブラガニってホントは売れと言われてますけど…」もう1人の男が話に加わった「強制力ないからどういう呼び方してもいいから」
店員「オレは10年間これで売っている。誰からも苦情きたことないしね。オレ直す気もないしね」
[引用] 憤懣!偽タラバガニを追え(2004/03/15 O.A)
残念ながらサイトは消えてるがアーカイブは存在する。
そごう、カウボーイ、清野クラフト(2004年6月)
その後、直営小売店舗においてアブラガニであるにもかかわらず、タラバガニであるかのように表示して販売していた事が発覚。
[引用] 平成16年6月30日 公正取引委員 会
「エビ」のメニュー偽装事件
アブラガニ事件から約10年後、今度はエビの偽装事件の話題が日本中を駆け回った。
今回は消費者を騙した行為であり、他人叩きが大好きな国民的性格も相まって報道は過熱。
更に多くのホテルもゲロった事で大きな食材偽装問題に発展した。
エビ目のコエビ下目とクルマエビ亜目の生物分類図。
ボイルされたり調理で使われると、どれだけの人が区別ができるのだろうか?
芝海老→バナメイエビ
2013年に阪急阪神ホテル等で同じクルマエビ科の「シバエビ」と表示して調理し、メニューに掲載していたことを公表した。
社会問題化はこれがキッカケだったのだが、その前から偽装公表は何度かあった。
東京ディズニーリゾート(2013年6月)
ホテルによると、中国料理のレストランで少なくとも4月1日から5月18日にかけて、「車海老の黒胡椒(こしょう)風味」や「芝海老のチリソース」とメニューに表記しながら、実際には安価に仕入れることが可能なバナメイエビを使用。
阪急阪神ホテルズ(2013年10月)
阪急阪神ホテルズは2013年10月22日、運営する一部のホテルやレストランで、47のメニューが表示と異なる食材を使用して客に料理を提供していたと発表。
大阪新阪急ホテルが「レッドキャビア(マスの卵)添え」には「トビウオの魚卵」が使い、「芝海老料理」には「バナメイ海老」を使用していた。
JRタワーホテル日航札幌(2013年11月)
JRタワーホテル日航札幌は11月1日、「芝海老」と表記していたものを「バナメイエビ」を使用していたことなどを公表。
ダイワロイヤルホテルズ(2013年11月)
11月15日に、ダイワロイヤルホテルズが運営する串本ロイヤルホテルや橿原ロイヤルホテルなど12ホテルで、「芝海老」と表記していたものを「バナメイエビ」、「鮮魚」としていたものを冷凍魚を使用を公表。
府中伊勢丹(2013年11月)
府中伊勢丹では、平成8年4月の開店当初から17年間にわたり、「桃源酒家」と「カオヤ」で、「芝海老」と表示した20メニューについて実際にはバナメイエビを使用。
車エビ→ブラックタイガー
東京ディズニーリゾート(2013年6月)
東京ディズニーリゾート内の3ホテルにて、車エビと表記していたにもかかわらず、実際はブラックタイガーを使用していたなどの問題が発覚。
偽装表示があったのは、「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」「ディズニーアンバサダーホテル」「東京ディズニーランドホテル」のレストランやルームサービス。
TDRを運営するオリエンタルランドの完全子会社で、ホテル運営のミリアルリゾートホテルズ(千葉県浦安市)は5月30日、サイトに「一部メニューの使用食材に関するお詫(わ)び」を載せ、ブラックタイガーを「車海老(えび)」、交雑種の国産牛を「和牛」などとしていたと公表。問い合わせ先電話番号もあった。
ホテルオークラ(2013年11月)
全国の系列ホテルで「芝海老」と表示したメニューでバナメイエビを使用。ブラックタイガーは「車海老」と表示するなどしていた。
高島屋(2013年11月)
高島屋は5日、百貨店5店舗とショッピングセンター1施設のレストラン、売り場でメニュー表示と異なった食材の使用が判明したと発表した。合計62品目で確認され、「車海老」と表示したエビに「ブラックタイガー」を使用した。
見つかったのは
- 高島屋の日本橋店(東京)
- タカシマヤフードメゾン新横浜店(横浜市)
- 岡山店(岡山市)
- 横浜店(横浜市)
- 新宿店(東京)
- 柏高島屋ステーションモール(千葉県柏市)
タイショウエビ(大正えび)→バナメイエビ
日本橋伊勢丹(2013年11月)
新宿伊勢丹の「維新號(いしんごう)」でも、7年前からバナメイエビを使用しながら、小さいものを「芝えび」、大きいものを「大正えび」と表示していた。
伊勢エビ→ロブスター
名鉄グランドホテル(2013年11月)
名鉄グランドホテルは同11月1日、「伊勢エビ」と表記していたものを「ロブスター」、「車海老」と表記していたものを「ブラックタイガー」使用。
芝海老→桜えび
東武百貨店(2013年11月)
新宿パークシティ伊勢丹2に入る「維新號」、松坂屋名古屋店の「重慶飯店」などの中国料理店などでエビの「偽装」が発覚。
東武百貨店本店の天ぷら店「銀座 ハゲ天」では、「芝海老のかき揚げ」にピンクエビを使っていた。
老舗洋食店の「グリル満天星」や「上野精養軒」でも問題が明るみに出た。
車海老→フラワーエビ
京王百貨店新宿店(2013年11月)
メニューの表示と異なる食材を使っていたのは、東京・新宿区の「京王百貨店新宿店」にテナントとして入っている2つのレストラン。
このうち中国料理の店では、バナメイエビを「芝海老」と表示したり、フラワーエビを「車海老」と表示したりした。
ボタン海老→アルゼンチンアカエビ
大丸松坂屋百貨店/大丸東京店、心斎橋店(2013年11月)
大丸松坂屋百貨店/大丸東京店、心斎橋店など9店の17飲食店がアルゼンチンアカエビを「ボタン海老(えび)」と表示。
その他の2013年に発覚した偽装魚事件
レッドキャビア(マスの卵)→トビウオの卵
大阪新阪急ホテル(2013年11月)
「レッドキャビア(マスの卵)添え」には、「トビウオの魚卵」が使われた。
「レッドキャビア」も、調理担当者が偽装表示を認識していたことが分かった。担当者は、価格が3分の1程度のトビウオの卵と知りながら、大阪新阪急ホテルの会員制サロンで提供。「問題ないと思っていた」と話している
大きさでバレそうなものだけど、意外と消費者は原材料に興味ないのかな。
チリアワビ→ロコ貝
東京ディズニーリゾート(2013年6月)
「チリ鮑(あわび)のオイスターソース煮込み」では、ロコ貝を使用しながら、紛らわしい俗称の「チリアワビ」をメニューに表記していた。
おわりに
昔から食べられてきた大衆魚の代わりとして食べられる魚のことを「代替魚」「代用魚」いう。
そして食品表示を偽って代用魚を用いた場合は「偽装魚」と呼ばれる。
以上は一部だけど、ホテルだけでなく百貨店内のレストランや物販など、全国各地で偽装が発覚し社会問題化した。
このようにブランドは大きく失墜し消費者の信頼を失うこととなるので、未だに偽装している大手業者は無いと思ってる。