知人の夫「NISA?やってるよ?」
知人の夫「妻の口座も作ってさ、夫婦それぞれ満額入れてるよ?」
知人の夫「来年から『新NISA』で年360万円だからね。老後は安泰だよ!」
知人の妻「ねー。」
悔しい悔しい。
新NISAは既存の「NISA」と「つみたてNISA」の2つを合わせて内容を強化した
使わなければ損をする制度
今後は家族全員でNISA口座を持つべきだ!
生きてるだけで丸儲け!
このビックウェーブに乗り遅れたらマズイので、マジで真面目にNISAを理解してみる。
なお事業者は事業に投資した方が儲かると思うので、これは副業もしてないサラリーマンの話。
NISAが生まれた背景
2009年度税制改正大綱で
非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置
として創設する方針が示され、2010 年度税制改正で法制上の措置が講じられた。
当時は、2012 年から実施される上場株式等に係る税率の20%本則税率化に合わせて、導入することとされていた。
いわゆる、税率の引き上げに伴う激変緩和措置としての位置づけとなる。
2014年に年間投資額100万円(後に120万円)、非課税運用期間5年として、最初の制度が登場した。
もう10年近く経過する仕組みなのに、システムトレードを必死に検討していた事もあり何も検討したことが無かった……。
この制度では、5年経った運用資産を次の期間のNISA口座に移すロールオーバーと名付けられた手続きがあり、金融庁はこの制度を長く使うつもりだったらしい。
当初の思惑通りであれば、投資可能金額の枠を広げたり非課税期間を延ばしたりすると、国民の資産形成を後押しする制度として十分機能したはずだった。
つみたてNISAが生まれた背景
従来のNISA制度がスタートしてみると、金融機関が長期投資に向かない投資信託に投資させたり、投信の乗換勧誘に走るなど、NISAを手数料稼ぎの道具に使いはじめた
この件に対する金融庁の「怒り」はすさまじかった。
そこで金融庁自身が適格商品を選別し、利用者が「まともな運用」(長期・分散・低コスト)をせざるを得なくなる、
つみたてNISAを2018年に投入した。
金融庁が運用商品を選別することに対しては金融業界から強い反発があったが強行突破。
制度をスタートした結果、
- インデックス運用の普及
- インデックス投信の手数料引き下げ競争
などの利点があり、20代、30代の若い人から大きな支持を得る制度に育った。
新NISAが生まれた背景
岸田首相が就任とともに発した
「新しい資本主義」
「資産所得倍増計画」
という言葉を具体化する必要性から生まれた。
主な特徴は次の通り。
- ① 新NISAは2024年1月1日から始まる
- ② 新NISAは生涯で1,800万円まで投資できる
- ③ 既存のNISAを使っていても、新NISAの1,800万円の非課税枠は変わらない
- ④ NISAやつみたてNISAを使っていない方。今年から始めると最大120万お得
新NISAでは何に投資したらいいか?
これは楽天証券経済研究所客員研究員「山崎元」氏が結論を出している。
どちらにも同じものに投資することが正しく、広く分散投資されていて、手数料が安い商品がいい。
具体的には、
全世界の株式(できれば日本株を含む全世界株式)
に投資するインデックス投信で手数料の安いもの一本でいい。
そして「つみたて投資枠」「成長投資枠」両方とも同じで良い。
となると次になる。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
つい最近、次なようなブログを書いて、eMAXIS Slimより安い商品を紹介した。
が、「eMAXIS Slim」シリーズは、「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」というコンセプトらしく、さっそく業界最安値に追従してきた。
三菱UFJ国際投信は、低コスト・インデックスファンド「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬率を、年率0.05775%(税込み)以内に引き下げると発表した。現在は同0.1133%(同)以内。9月8日から実施する。
ほんとに、これ一本で良い。浮気して他のオルカンを100万円分買っちゃったよ……。
おわりに
2024年4月から投資信託のコスト開示が変わり信託報酬ではなく「総経費率」の目論見書記載が運用会社に義務付けられるそうだ。
良いこと尽くめじゃん。
一般人がやることは投資するためのお金を稼ぎ、せっせと積立を行うこと。
あと10年遅く生まれてきてたら生活はもっと楽だったかもしれない。就職も氷河期世代だしね。