文化祭の思い出(駄菓子屋さんの仕入値と原価率)

10月、11月は高校や大学の文化祭シーズンだ。

地元や都内の文化祭に何度か足を運んだが、学生達が必死に頑張ってる姿を見ると青春してて何より。

 

とはいえ、自身が学生時代には全く興味がないイベントだったので、積極的に参加していた記憶が一切ない。

クラスの中で「鼻つまみ者」だったので、参加したくても出来なかったのかもしれないけどさ。

 

たしか私の母校では高校生2年生は「お店(屋台)」を開いて食べ物を販売しても良かったはず(高校1年は「お化け屋敷」とかだった気がする)。

で、数ある屋台の中から選ばれたのが

 

駄菓子屋

 

こんなの屋台(露天)で買うものじゃないわww

これが選ばれた理由はクラスの学級代表的な女性の発言

 

女性「駄菓子屋で売ってる定価120円のスナック菓子を、私の親なら半額以下(45円)で仕入れられます。」

女性「このスナック菓子を半額(60円)で販売することを主軸に、駄菓子屋をやるのはどうでしょうか?」

 

当時聞いた時は「なるほど」と思った。

全ての駄菓子の仕入れを彼女が引き受けて、文化祭スタート。

 

お客の学生「すごーい!このスナック菓子を店の半額で売ってて儲かるの~?」

 

と聞かれるたびに

 

僕「ふふ。実は45円で仕入れてるから15円の儲けなんだよ~」

 

と、ニヤニヤしていた。

 

 
そして、文化祭という事もあり保護者たちのご厚意で全ての駄菓子が「完売」!

よっしゃ!じゃぁ利益はいくらだ?山分けだ!

 

純利益 0円ww

 

 

 
 

どうも、店員役の学生達がお菓子を食べながら商売してたこともあり利益が全く出なかったらしい。

 

そもそも駄菓子って「8円○銭で仕入れて10円で売る」って世界だからね。

仕入れ値表に「銭」と書いてあって驚いた記憶がある。

ボリボリ食べながら売ってたらそりゃぁ儲からんわww

駄菓子屋の原価・単価

2021年6月21日放送のテレ朝系「10万円でできるかな×帰れま10コラボ企画 大人気駄菓子で帰れま10」で、二木の菓子草加店で人気駄菓子の売上順位ベスト10が紹介された。

順位 商品名 値段(税抜) 発売年
1位 うまい棒 10円 1979年7月
2位 ひとくちおやつカルパス 10円 2002年
3位 蒲焼さん太郎 12円 1982年
4位 餅太郎 10円 1976年
5位 チョコ大福 10円
6位 チーズおやつ 10円
7位 わさびのり太郎 12円
8位 焼肉さん太郎 12円
9位 ポテトフライ 35円 1988年
10位 こんにゃくゼリー 10円

 

昭和の子供時代に好きだったお菓子と比べると随分偏っている感がある。

最近発売の駄菓子もあるしね。

 

僕が子供の頃は「棒きなこ」とか「くじ」が人気だったかな。

 

 

誰でも知ってる原価率は次のように計算できる。

 

原価率(%) = 原価(仕入れ値) ÷ 販売価格 ✕ 100

 

一般的に飲食店の原価率は30%が目安だと言われる。

人気1位と3位の駄菓子の原価率を計算してみる。

うまい棒(仕入値7円50銭、売値10円)

駄菓子と言われて「うまい棒」が思いつかない人がいない……と言っても過言でないぐらい国民的なお菓子だと思う。

 

今では料理でも使う人もいるほど、ポテンシャル力が半端ない。

 

 

コラボ的なお菓子で経営危機を乗り越えた鉄道会社も記憶に新しい。

「ぬれ煎餅」「まずい棒」副業が話題になる銚子電鉄が6年ぶりの黒字!? コロナ禍での“回復理由”を聞いた|FNNプライムオンライン
本業の鉄道部門ではなく「ぬれ煎餅」や「まずい棒」などの“物販”が度々、話題となる、千葉県の銚子市内を走る銚子電鉄。2006年に「ぬれ煎餅を買って下さい。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」との切実な訴えが話題を呼び、副業として製造・販売していた、「ぬれ煎餅」が爆発的な売り上げとなり、経営危機を乗り越えた鉄道会社だ。...

 

けど昭和時代の駄菓子屋で、これを積極的に購入していた人は見なことがない。

どっちかというとスーパーマーケットなどで買う駄菓子だと思う。

 

仕入れ値は「7円50銭」

10円で売ったとすると「2円50銭」の儲けにしかならない。

 
 

つまり原価率は「75%」となる。

7円50銭で仕入れ出来ているのは良い方だと思う。8円超えな問屋が普通じゃない?

蒲焼さん太郎(仕入値8円30銭、売値12円)

茨城県常総市に本社を置く日本の駄菓子メーカー「菓道かどう」。駄菓子に「○○太郎」と商品名を付けることで有名。

例)キャベツ太郎、餅太郎、焼肉さん太郎など

学生だった1990年代には10円だったが、今では10円~15円で販売されている。

 

SNSで話題になった「土用のたれめし」弁当。

横浜国立大学生協、慶應義塾大学、横浜市立大学生協八景店、都立大生協日野キャンパス店、電気通信大学生協などで販売されている弁当だが「蒲焼さん太郎」が添えられているシュールな写真を覚えている人もいるはず。

「これだよ、これ」大学生協で販売されている『たれめし』に賞賛ツイート殺到
先日、各地の大学生協で販売開始された「土用のたれめし」。白飯にうなぎのタレをかけただけという“主役不在”なお弁当ですが、学生やこれを見たTwitterユーザーからは「大正解」「これを待っていた」といった反響が寄せられています。ここは21XX

 

これ、仕入れ値は「9円70銭」

 

12円で売ったとすると「2円30銭」の儲けにしかならない。

 

つまり原価率は「80%」となる。

おわりに

どの駄菓子を紹介しても原価率はほぼ一緒。

一つ売って10円~20円しか儲からないとすると、500個売っても5000円~10000円しか儲からない。

月の利益が3万円と書いてある記事も見つけた。

月収3万円では生活も出来ないどころか家賃も払えない。

 

如何に駄菓子屋が薄利多売はくりたばいなビジネスかがよく分かる。

 

因みに文化祭で儲けたのは言い出しっぺの学級代表的な女性だけだな。

親が問屋だったので詳しかった。今ではどこかの商社とかで働いてるんじゃないかな。

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