株式分割は「買いのシグナル」となりうるか期待値検証(システムトレード)

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台湾出張した際、酒を飲みながら現地技術者が

 

「将来的にAIでできないことはない!」

 

と熱く語っていた。

 

僕「そうだよね!だからAI使って株取引のシステム作成に真面目に取り組んでるよ!」

 

 
 

現地技術者「いや……株取引は別の話。」

 

多くの人が「全世界株・全米株の長期投資しか勝たん」と言っている時代なので、尚更 システムトレードのストラテジーに関するサイトが減った気がする。

UKI氏なんてシステムトレーダー辞めて絵師になってしまった……。

株取引に関する色々な記事を物色していると、有料記事が目に入った。

株の世界では「株式分割をすると株価が上昇しやすい」という解説をよく目にします。
株式分割は株価にどのような影響を与えるのか、実際のデータで検証してみます。

株式分割は「買いのシグナル」となりうるか、検証してみた(会社四季報オンライン) - Yahoo!ニュース
「株式分割」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。文字どおり、株式を複数に分けることを指します。分割の割合はいくつかありますが、1株を1.1株にすれば10%株式数が増加します。2株に分割すれば株数

 

執筆者は高橋成壽氏。寿FPコンサルティング株式会社代表取締役。

会社のサイトには「一生お金に困らない仕組みを提供いたします」と書いてある。

で、Googleレビュー。

 

金が絡むと、こんな業者ばっかりやん……

まぁプロなら「本人の分析・考察技術力」はあると思っているので話を続ける。

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株式分割は「買い」の有効性検証

Yahoo記事にはどの程度の分析をしたのか一切記載がない。

実際の元記事「四季報オンライン」の無料で読める範囲に次のように書いてあった。

 

東証1部上場企業のうち、今年2~3月に株式の2分割を公表した企業の株価推移を実際に調べました。
分割公表の前営業日の終値と3月22日の終値を比較し、株価の騰落をまとめると、次のようになりました。

会社四季報オンライン|株式投資・銘柄研究のバイブル

ふんふん。具体的に調べた銘柄は次の「東証一部」だと思われる。

 

今まで有料記事なんて読んだ事が無いので高橋氏のコンテンツの質の高さは全く分からない。

経営者の視点から意味を考える」というサブタイトルがついているから、僕のような単なるバックテストの結果論の話ではなく、その先にある背景含めて説明しているのだろう。

 

ケッ、僕の分析レベルなんてゴミだよ。

© 月見隆士/小学館/史上最強オークさんの楽しい異世界ハーレムづくり(第95話)

 

まぁ、僕は株式市場の心理どころか相方の心理すらも分からないので、バックテストで検証するだけだ。

検証ルールは、高橋氏の内容を踏まえて次のようにした。

【仕掛けのルール】

  • 1) 範囲はプライム市場
  • 2) 分割公表の前営業日の終値を利用
  • 3) 株式分割は2分割

【手仕舞いのルール】

  • 1) 1ヶ月間保有(営業日換算で20日)

2分割に絞っている理由は何故だろうか?

システムトレード無料ツール「Protra」を使って有効性検証してみる

株式分割情報はProtraのファイル「index.txt」内にあるデータを用いる事で抽出が可能だ。

1日は86,400秒のプレゼント。C#のBinaryReaderとDateTimeをPythonに変換
次のような銀行があると、考えてみましょう。その銀行は、毎朝あなたの口座へ86,400ドル振り込んでくれます。同時に、その口座の残高は毎日ゼロになります。...

「Protra.Lib/Data/BrandData.cs」のソースコードに、ロジックも記載されている。

要するに、「index.txt」内にあるデータの意味は

証券コード3841の東証スタンダード「ジーダット(最低売買価格100株)」は

  • 2013年3月27日に分配比率「1:100」
  • 2022年3月30日に分配比率「1:2」

で株式分割を行った事を意味する。

 

で、次にPythonを使ってProtraでバックテスト可能なデータ作成する。

ソースコードは最後に載せておくが、そのスクリプトを利用すると次のような事が分かった(保有する最古情報は 1983年~)。

内訳 銘柄数 回数
全株式分割数 3883 銘柄 9816 回
全株式分割数(プライム市場) 1586 銘柄 4854 回
全株式分割数(プライム市場で2倍の分割) 595 銘柄 981 回

多くの株式会社が株式分割を実施しているし、回数が1度や2度じゃない企業も多い。

バックテスト結果

計算時間は8時間15分。Pythonでの出力しているProtraのスクリプトに無駄が多いために時間がかかってしまっている。

既に売買日時が決まっているので、もっとサクッと終わっても良いはずなのにね。

利益曲線は次の通り。

ありゃりゃ……。予想に反してグニャグニャじゃん。

勝っている時期は、そもそも日経平均株価が上がり調子のタイミングだし、特に「株式分割」を狙うメリットが無いという結果になってしまった。

ストラテジーの拡張(全ての株式分割日の前日に購入)

分配比率「1:2」だけでなく全ての株式分割日の前日に購入した場合も利益曲線はパッとしなかったので次のストラテジーでも検証してみた。

【仕掛けのルール】

  • 1) 範囲はプライム市場
  • 2) 分割公表の前営業日の終値を利用
  • 3) 株式分割は2分割

【手仕舞いのルール】

  • 1) 1ヶ月間保有(営業日換算で20日)

駄目だこりゃ……。

そもそも株式分割で一ヶ月も株価が上がらないのかもしれない。

ストラテジーの拡張(3日後に売却した場合)

だったら一ヶ月後に売却ではなく、3日後に売却した場合はどうなるだろう?

【仕掛けのルール】

  • 1) 範囲はプライム市場
  • 2) 分割公表の前営業日の終値を利用
  • 3) 株式分割は2分割

【手仕舞いのルール】

  • 1) 3日間保有

利益曲線は次の通り。

今までの結果よりマシな結果になった。

でも2006年以降はどちらにせよパッとしないね。

多くの人に認識されている材料だから、最近は既に織り込み済みなのかもしれない。

ストラテジーの拡張(株式分割の1ヶ月前に購入した場合)

「織り込み済」ならば、株式分割前日でなく一ヶ月前に購入した場合のバックテストを実施してみる。

【仕掛けのルール】

  • 1) 範囲はプライム市場
  • 2) 分割実施の一ヶ月前の終値を利用

【手仕舞いのルール】

  • 1) 2ヶ月間保有

利益曲線は次の通り。

おお!ほぼ担当増加!

ただ、株式分割情報がいつのタイミングで発表されるのかは企業によって異なる。

もう少し検討が必要かもしれないが次に繋がる結果となった。

おわりに

「株式分割は買い材料」と認識される理由としてよく言われているのは次の2つ。

株式の需給面に着目した視点 元株取得のハードルが下がることで、新たな投資家が入って来やすくなるため
企業の成長性に着目した視点 企業経営陣が先行きに自信を持っていると受け止められるため

高橋氏のやり方ではバックテストの結果はパッとしない結果となってしまった。

発表直後に購入すれば上昇チャンスはあるのかもしれない。もう少し調査が必要そうだ。

ソースコード

「index.txt」ファイルから「Protra」用のファイルに変換するコードは次のとおり。

 

また、バックテストには無料OSSの「Protra」を利用した。

TIlib、Utility、TrendCheck、TOPIXライブラリはGitHubに置いている。

2022年(社会人18年) 投資 システムトレード
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コメント

  1. 日曜2限の株式講座管理人 より:

    おおすごい。単調増加じゃないですか。

    株式分割とかのイベントデータを入手するのって困難なんですけど、ここはうまくProtraのデータを活用しましたね。

    あとは、分割発表が未来情報なので、ちゃんと1ヵ月前に発表されているか調べるだけですね。もしかしたらインサイダー・・・げふんげふん。

  2. nehori より:

    1ヶ月前に事前発表している企業があることは分かってますが全部の企業の発表がいつなのか分かってないです。
    ただ結果から見るとインサイダーが蔓延る理由も分かります。

    日曜2限の株式講座管理人さんの「ワイコフ×テイラー理論」も見ました。
    今度Protraで実装してみようと思ってます!
    コメントありがとうございます。

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