斉藤正章氏と西村剛氏のラジオにて・・
デイトレ系のシステムトレード(利益の小さいトレード)は年々優位性が落ちてきているので、スイング系などの日をまたぐストラテジーにシフトした方がよい
だんだんと優位性が下がっているようです。
ラジオを聞いていると、
- 夢幻氏は年利104%のストラテジーを運用している
- ○万円のセミナーで「年利200%」のストラテジーを作った人もいた・・・
などなど、私は年利30%以上の手法すらまともに作れていないのに夢のような世界の話をしていました・・・。
そもそも、未来をチートしても年利100%のストラテジーしか作れてないよ・・・
夢幻氏のレベルまで独学でたどり着くのにあと何年かかるのかな?
イザナミ紹介のグランビルの法則を空売りバックテストしてみる
「イザナミ紹介のグランビルの法則の有効性確認」のバックテストのグラフはあまりに綺麗な単調減少でした。
今まで、空売り手法のストラテジーは意図的に無視してきました。
ただ、ここまでキレイなグラフだと、空売りのバックテストを試したくなってきます。
もしかすると、これが聖杯になるかも!!
ソースコード
「空売り」を実装するのは初めてでしたが、簡単化するために全てをライブラリ化し、「$shortSelling」というフラグが 0 か 1 だけで判定するようにしました。
ただし、ライブラリの下位互換はなくなります。
Utility、TrendCheckライブラリはGitHubに置いています(日記の公開日に合わせたバージョンを利用下さい)
前回とソースコードは基本的に同じなので省略します(変更箇所の抜粋だけします)。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
//グローバル変数を初期化 if ! ($__INIT__) $budgetIni = 10000000 $budget = $budgetIni // 投資総額 (1000万円) $buyUnit = 1000000 // 1回の購入資金 (100万円) $shortSelling = 1 // 空売り戦略 Yes(1)/No(0) ★ この行を追加 $MaxHoldDay = 3 // 最大保有日数 $Interest = 1 // 無制限(0) / 単利(1) / 複利(2) $reverse = 0 // 購入順序 昇順(0) / 降順(1) $ratiodate = 0 // 騰落レシオ日数 |
バックテスト結果
イザナミのグランビルの手法の2)が最もPFが高かったので、この指標のみ有効にして確認しました。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 |
株価データ: 日足 銘柄リスト: 借貸(東一)20190805 1998/01/05~2019/08/26における成績です。 ---------------------------------------- 全トレード数 9341 勝ちトレード数(勝率) 5183(55.49%) 負けトレード数(負率) 4158(44.51%) 全トレード平均利率 0.44% 勝ちトレード平均利率 4.72% 負けトレード平均損率 -4.89% 勝ちトレード最大利率 47.14% 負けトレード最大損率 -100.00% 全トレード平均期間 4.14 勝ちトレード平均期間 4.09 負けトレード平均期間 4.21 ---------------------------------------- 必要資金 ¥9,905,800 最大ポジション(簿価) ¥9,996,700 最大ポジション(時価) ¥11,236,100 純利益 ¥43,467,200 勝ちトレード総利益 ¥234,891,600 負けトレード総損失 -¥191,424,400 全トレード平均利益 ¥4,653 勝ちトレード平均利益 ¥45,320 負けトレード平均損失 -¥46,038 勝ちトレード最大利益 ¥455,400 負けトレード最大損失 -¥876,800 プロフィットファクター 1.23 最大ドローダウン(簿価) -¥4,079,800 最大ドローダウン(時価) -¥4,134,000 ---------------------------------------- 現在進行中のトレード数 3 ---------------------------------------- [年度別レポート] 年度 取引回数 運用損益 勝率 PF 最大DD 2000年 595回 ¥4,243,700円 64.03% 1.38倍 -34.40% 2001年 526回 ¥3,876,100円 61.60% 1.44倍 -22.27% 2002年 547回 ¥6,334,800円 64.53% 1.62倍 -46.34% 2003年 474回 -¥1,655,800円 58.02% 0.87倍 -91.24% 2004年 378回 ¥1,044,800円 56.61% 1.15倍 -33.87% 2005年 305回 -¥588,900円 56.39% 0.90倍 -30.16% 2006年 471回 ¥5,576,600円 61.36% 1.85倍 -26.78% 2007年 517回 ¥1,543,300円 56.29% 1.14倍 -57.95% 2008年 611回 ¥4,468,900円 59.90% 1.31倍 -62.16% 2009年 551回 ¥4,198,100円 62.43% 1.36倍 -28.05% 2010年 413回 ¥5,221,100円 68.28% 1.81倍 -100.00% 2011年 468回 ¥3,868,700円 61.75% 1.37倍 -43.45% 2012年 455回 ¥3,168,300円 63.74% 1.35倍 -74.64% 2013年 456回 -¥2,787,000円 54.39% 0.79倍 -75.00% 2014年 474回 ¥4,346,200円 59.49% 1.49倍 -43.18% 2015年 433回 ¥173,400円 56.35% 1.02倍 -32.09% 2016年 475回 -¥868,600円 54.11% 0.92倍 -75.10% 2017年 332回 ¥831,400円 57.53% 1.15倍 -19.03% 2018年 529回 ¥427,700円 54.06% 1.04倍 -76.54% 2019年 331回 ¥44,400円 55.29% 1.01倍 -35.56% |
年利は22.9%です。
利益曲線は次の通りです。
なぜ寝るのか!!
売り買いが逆転するだけじゃないの・・・?
そして、最大ドローダウンが90%を超えていて、使うには辛そうです。
空売りは大型株を中心に買う
先人たちの知恵です。こちらも試してみました。
「売上代金上位500位」の結果です。
・・・が、いつものグニャグニャグラフになりました。
今回の例では、小型株の購入も意味を持っているようです。
まとめ
巷では手法を公開すると
「公開したせいで優位性が無くなった!」
という人がいますが、このような簡単なストラテジーであっても、2015年ぐらいからグラフが寝ています。
「公開」したことが原因ではなくて、市場のルールやトレンドが大きく変わってしまった事が優位性が無くなった理由でしょう。
2015年〜2019年の単調増加なストラテジーは一体何かな・・・
とりあえず、売りのストラテジーを自作できるようにライブラリを改良したので、今後のバックテストの幅が広がりそうです。