ドクター田平氏とダイヤモンドザイのテクニカル指標の期待値を検証(システムトレード)

浪花のカリスマ・トレーダーのドクター田平氏とダイヤモンドザイの「私のFXバイブル」の中で紹介があったテクニカル指標の組み合わせの有効性を検証します。

テクニカル指標には、それぞれ得意な場面、不得意な場面があって、単独で使うと「ダマシ」に引っかかることも少なくありません。
そこで、異なる2つのタイプの指標を組み合わせて精度を上げ、勝てる確率を高めましょう。

と記載があります。

FX向けの手法であり、二種類のテクニカル指標の単純な組み合わせなので期待はしていません。

ドクター田平氏とは?

本名:田平雅哉。

京大の経済学部を卒業し、企業に勤務したのち、阪大の医学部に入学してクリニック勤務の医師になりました。

その後、株式投資を経て、FX投資の世界に足を踏み入れ年利100%を実現しています。

わかりやすいFX投資の解説が人気で、FX関連の投資セミナーで引っ張りだこな人物です。

「移動平均乖離率」と「ローソク足」

【買いルール】

・移動平均乖離率(25日)が-10%以下
・ローソク足が長い下ヒゲが出た

ソースコード(抜粋)

バックテストの結果

利益曲線は次の通りです。

2008年2月に発売された書籍なので、2008年9月の「リーマン・ショック」を超えることが出来ていません。

この本を信じて取引をした人は、資産と共に身も投げ出す事になっていたでしょう。

「MACD」と「RSI」

【買いルール】

  • RSI(40日)が25%以下
  • MACDがシグナルを下から上へ抜けた

ソースコード(抜粋)

バックテストの結果

シグナル点灯が少なかったので、東証一部でバックテストをしています。

利益曲線は次の通りです。

数値で見ると、勝率もプロフィットファクターも良くありませんが、曲線を見ると安定しているように見えます。

「MACD」と「ストキャスティクス」

【買いルール】

  • MACD(12日、26日、9日)が0より下にある
  • シグナルラインを下から上に抜けた
  • スローストキャスティクス(40日)が15%以下になる

ソースコード(抜粋)

バックテストの結果

利益曲線は次の通りです。

2008年頃よりも、最近のプロフィットファクターの方が数値が高いです。

グラフを見る限りは検討の価値がありそうです。

「MACD」と「ボリンジャーバンド」

【買いルール】

  • BBが+2σ
  • MACDが0より下の位置にある
  • MACDが上向きなった
  • MACDとシグナルがゴールデンクロス

ソースコード(抜粋)

バックテストの結果

利益曲線は次の通りです。

これもリーマン・ショックで大きなドローダウンが発生しています。

まとめ

テクニカル分析はオカルトです。

一番盛り上がったテーマは、占星術(アストトロジー)を使った相場分析です。木星の位置がここにあるから株価は上がるとか、火星が逆行するから相場は不安定になるとか、真剣に議論をしていました。
基本的には、テクニカル分析が好きな人は、ロマンティストが多いという面もあります。理論を超えたところに真理があるのではないかと空想するのは楽しみでもあります。

by 廣重勝彦 :むさし証券チーフストラテジスト

テクニカル指標を覚えて、それを目で見て参考にして売買するなら裁量投資なので良いでしょう。

しかし、バックテストもしないまま、書籍の言いなりで覚えたテクニカル指標に従って売買すると、一生カモのままです。

株はみ皆が買うから上がるのであり、テクニカル指標に従い上がるのではありません。

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