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あなたも株のプロになれる(うねり取り手法:立花義正編)

      2018/02/13

2002年に、長瀬主演の株投資のドラマがありました。

マーケットの動きは一見デタラメに見えるが、常に波を描いている。
何のために株価を書き写しさせたと思う?
値動きの波だよ?
それを捉えるのは理屈じゃない、感覚だ。
情報に作用されるな!君だけの感覚を磨け。
・・中略・・
ヒントをやろう。たい焼きだ。
たい焼きの頭と尻尾はくれてやる。

【引用】ドラマ「ビッグマネー!?浮世の沙汰は株しだい?
(原作:石田衣良著『波のうえの魔術師』)

  

このドラマの売買手法は、林輝太郎氏の「うねり取り手法」そのものです。

  

  

うねり取りをマスターするにあたって、将棋でいうプロの棋譜を読み込む必要があると思ってます。

通常、プロの実際の細かい取引を見ることはできません・・。

が・・・、立花義正著 『あなたも株のプロになれる』に、実際の「うねり取り手法」のトレード結果が載ってあます。

要するに、著者である立花氏が苦労して学んだ売買手法と売買譜が記載されています。

これを分析することで、プロの神髄に一歩近づくはずです。

立花義正氏の手法

立花義正氏(1909年(明治42年)生)はパイオニア1銘柄だけを17年間売買し続け、大きな資産を築いた成功者です。

「うねり取り」は、江戸時代からある手法ですが、林輝太郎氏・立花義正氏が提唱・確立し、その後、板垣浩氏、旭洋子氏が発展させました。

林輝太郎氏の「うねり取り」とは少し異なり、もう少し期間を短くしたような『リズム取り』に近い手法です。

その投資家が、昭和49年7月始め~昭和51年末までの売買記録を残してます。

また、立花氏のファンは多く、当時のパイオニア株価データを公開しているサイトも発見しました。

早速、Webで「うねり取り」が練習できるようにグラフ化しました。

なお、1週間5日間(赤線)、1ヶ月20日間(緑線)、3ヶ月60日間(青線)、約20週(100日間)(紫線)、約60週(300日間)(オレンジ線)の移動平均線も表示しています。

立花氏の売買履歴(抜粋)は次の通りです。

昭和50年1月売買残玉コメント
04日10-10-売り直しの玉
08日5-15-
13日5-20-
16日2-22-
20日1-23-
22日-221-
23日-318-
24日-315--5か-3で10分悩んだ
27日-510--15は多すぎると判断→後悔
30日2-12-
31日3-15-

4日は売り直しの玉(売り玉を年末に手仕舞した為)らしい。私には意味不明・・・。

底入れ(10日)から、2月末の急騰に乗り損ねたとのこと。

昭和50年2月売買残玉コメント
01日-215-2
03日-515-7
04日2-17-7心理的に弱気
05日3-20-7
07日5-25-7
08日5-30-7
10日5-35-7
13日5-40-7
19日-2020-7
20日-20-7

2月はじめは反対玉(試し玉の反対。どうもオカシイと思った為)。月替わりなので弱気だったが思いきって入れたとのこと。

移動平均線を抜いたので、私の判断では7日ぐらいから買いですが、なぜ立花氏は売りなのか・・・

昭和50年3月売買残玉コメント
08日10-10-7後から見ると残念
11日10-20-7
13日2-22-7
17日-322-10
18日-522-15
19日-222-17
20日-322-20
22日-322-23
25日-202-23強気の安定したポジション

25日の「2-23」は安定したポジション(本玉がある程度入っており、一方でツナギの反対玉が若干あるため、本玉は買い玉)。

「2-23」でなくても「2-20」あるいは「1-10」のように、本玉の10%くらいの反対玉が入っているポジションだと、座り心地のよい椅子に腰掛けているような、相場の神経的緊張から解き放たれた感じがする。

昭和50年4月売買残玉コメント
01日3-2-20
05日-2-20
07日-5-25
30日5--20

4月に入ってツナギの売り玉を外しましたが、本玉は多少の増減をしながら維持していきました。

昭和50年5月売買残玉コメント
01日10--10無様で下手な玉の減らし方
15日1-1-10意味ある試し玉
16日1-2-10意味ある試し玉
21日-11-10意味ある試し玉
22日-1-10意味ある試し玉
23日2-2-10意味ある試し玉
27日-2-10意味ある試し玉
28日2-2-10意味ある試し玉
30日-52-15
31日-52-20

15日から28日まで、試し玉を何回となく売ったり買ったりしており、本玉と関係ない売買。

ただし、本玉はキレイな増加を見せており、本玉を作るために、試し玉で細かい売買をしている。

昭和50年6月売買残玉コメント
06日-2-20
08日-10-30
11日-5-35
13日-5-40
17日2-2-40
24日15-7-30
25日5-12-30
26日23-25-20
30日2-27-20

※書籍にグラフ記載がないのは、玉の操作よりも値動きに関しが行ってしまうので「ポジションを作る」という一番大切な勉強の主題から外れるためとのことです。

値の変化でなく、玉の変化(推移)を見るのがコツで、次の2点が重要です。

  • 区切りをつけること(ゼロをつくること、20-20でバランスがゼロも区切り)
  • 間違った建て玉は早く処分

で、建玉を見た感想は?

売買譜を見る限り「これだけ利益が上がったから利食いする。これだけ損をしたから損切りす。」という概念はないように見受けられます。

ひたすら建玉の操作だけです。

また、上昇基調で平均値をあげながらポジションを作っており、順張りに役立つ重要な技術(変動感覚、ポジション作り)も含まれています。

  

が・・・、私が何度読んでも建玉の入れるタイミング、建玉をはずすタイミングは分かりません。

また、「月曜日の売り買い禁止」を原則の一つにあげているのですが、売買譜をみると2年で約30回も月曜売り買いをしています。

順張りも死んでもやるな・・と書かれていたような・・。

要するに、私には売買の根拠がよく分かりません・・。

 

この本の価値が理解出来るには、一苦労や二苦労では到底済まない実戦経験を要する必要がありそうです。
 

そこまでしても、私には立花氏の心は永遠に分からない気がします・・・。

 

きさまにオレの心は永遠にわかるまいッ!

 

20170812

 
 

そもそも、将棋でいう定石や、矢倉囲いのように、酒田五法、つなぎ手法、分割売買など、まずは基礎手法を勉強する必要があります。

ただし、

売買の上達とは、売買の上達とは「自分が取れるところ」がわかってくることである。
そうなれば「取り方」がわかってくる。

と書いてあり、立花氏のやり方が正解という訳ではなく、自分なりの波動を感じる銘柄をもつ(専門をもつ)ことが大事です。

この本は、知識が増えてから再読してみます。

本物はこの一冊ぐらいだと言われるほどの本ですが、プロ向きなのかもしれません。

その他の教訓

書籍の中身は立花氏の半生を綴ったものです。

なので、多くの教訓が書かれています。

  • 指値注文禁止
  • 迷ったら翌朝成行き手仕舞いせよ。迷うなら現金化せよ
  • 当て屋から脱皮せよ。当てものでは成功率は低い
  • 三分割で仕掛け一括手仕舞いのみやれ
  • 5%逆行はカギ足陰転するので注意
  • 月の中央は高くなるので買うな、高値を売れ(買い仕掛けは原則月末がよく「月末安値売るべからず」)
  • 安いのは移動線を底抜け3から4日後の長い下ヒゲを見て
  • 買は安い投げ売りうり日の朝9時8分頃、売りは勢いのある上昇4か目の日
  • 順張りは死んでもやるな
  • 追っかけ商いするな
  • 値ごろより傾向を追え
  • 相場に理論や理屈はいらない。対象物の研究はいくらやっても無駄
  • 値動きの理由を考えるな。相場のことは相場に聞け
  • 「ここは絶対と思ったら絶対やるな」上昇トレンド中の順張りは自殺行為
  • 下降トレンド中の売りは戻り売りのみ、追っかけ商いは自殺行為
  • 日中に値動きを聞くな

そして、基本を知り実行あるのみです。

①基本を知ること
②練習すること
③自分の売買を固めること
④実戦に応用できるようになること
⑤上手な人の売買を見ること
⑥現実の値動きに合わせられるようになること
⑦向上を心がけること

自分でできる状態になってこそ、他人の売買を見れば理解できるのです。

因みに、その力量、出来るという最低の技術が「分割売買」とのことです。

登る山を決めること、そして「登り始める」こと(登り始めれば視野が違ってくる)。

その他

林輝太郎氏・立花義正氏はパソコン画面でチャートを見ることについて否定的でした。

  

よく云われる理由は次の通りです。

  • 値動きを画面内に収めるために縦横の比率が変わり、売買感覚に狂いが生じる
  • 相場感覚の養成には、大きなグラフを見る必要があり、小さなパソコン画面では感覚が養成できない
  • 手描きでグラフを書いていると感覚が鋭くなる
  • パソコンのグラフは何かふにゃふにゃっとした感じで“見え”てこない
  • パソコンのグラフはパッと現れてパッと消えてしまう、動きが読めない

大きなパソコン画面で見たり、軸を固定にすれば、必ずしも手で書く必要はない気はするけど、甘いのかな・・・。

 - 2017年(社会人13年), 投資, システムトレード, うねり取り手法

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