投資ファンドに勤務して、プロのシステムトレーダーとして勤務している元会社の先輩がいる。
年に一度 会ってシステムトレードのアドバイスをもらっていた。
2019年

2020年



2021年も7月、8月に会う予定だったが……。
東京は生憎の緊急事態宣言。
そして私はコロナに感染。
という事もあり、私のワクチン二回接種が完了する昨年末に会うことになった。
年末に会ったなら、年末にブログに書いて公開しておけよ!って?
おっしゃるとおり。
が、忘年会のような雰囲気でコロナ感染話や会社の同僚の進展状況の説明等で盛り上がっている中……
店員「お席のお時間が来ました。」
© ONE PIECE/尾田栄一郎/集英社
絶好の場を雑談で終わらせてしまったーーーー!
という事で、実は書くことが殆どなくてお蔵入りさせていた。
それでも話を捻り出してみる
そもそも外資系投資ファンドに勤務しているプロのシステムトレーダーってどのような雇用形態か知らないし、会社の話は色々とした。
外資系投資ファンドって?
「投資ファンド」というのは投資家から資金を集め、その資金を投資運用する集団。
なお顧客の投資家は全て海外であり、日本は支店の一つにすぎない。
社名は伏せるように言われたが、本社は香港、従業員は30~40名程度で4つのグループに分かれており、先輩のいるグループは全員で10名(昨年3名追加で雇用)。
年収は基本給が2000万円で、ボーナスが運用利回りの4%らしい。
日本の雇用形態とは異なり、誰を雇ってどのような運用を行って利益を出すかは全てグループリーダーの裁量に任されている。
同じく雇用されている投資家にも全ての裁量が委ねられており、昨年、二人の秘書を雇った社員がいたらしい。
各投資家が年間マイナスならリーダーが責任をとり、代わりに稼ぐことになるため、マイナスが続く社員は自ら「退職」を願い出る雰囲気が出来上がってるとの事。
正直、以前は「いつかは雇われたい」と思ったが、こんな完全実力主義集団の中で過ごせる気がしない……。
グループの投資家の手法を盗めるじゃん?
まっさきに思った事は


仲間のプロの投資方法を盗めば良いじゃん!!
というショボい考えだった。
でも、投資方法を機械学習で学習させてシステムを組んでも良いよね。
ただ、ここがこの投資ファンドの面白い社内ルールで
社内の投資家の売買銘柄に相関があってはいけない
らしい。
多様性を持たせることで長期的な利益を得る事が重要と考えられており、この考えで10年間以上会社としても利益を出し続けているとの事。


でも、クビになる前に投資スタイルを盗んで辞めたら個人投資家として生きれるんじゃない?
私はスグには引き下がらない性格なので、しつこく聞いてみた。
先輩「あのなぁ、聖杯なんて無いんだよ!」
先輩「俺らと同じ情報見て、どう読み取るかは日々の努力の賜物だから言語化できねーんだよ」
やれやれといった感じで、返答を貰った……。


いや、そうだけどさ、、ある程度はフィルタリングしていると思うし、その方法だけでも分かれば違うんじゃない?
そして、そもそも それを解くのが機械学習じゃん?
と質問しようとしたが、そもそも先輩は他人に全く興味を持たない人だったことを思い出し、無意味な質問と気づいて聞くのを止めた。
第三者割当増資の担当になる
上場以降は公募増資により株式市場から広く直接資金調達するが、上場前は銀行やヘッジファンドの借入れ等の間接金融を中心としながら第三者割当増資等により資金調達を行うらしい。
※知識がなく、先輩がやっている事が「第三者割当増資」なのかも分かってない。誰が教えて。
それで、上場前にヘッジファンドへの増資依頼が来るらしく、その担当を先輩が抜擢されたらしい。
年間で100社程度の上場前の社長と面談を行っているそうで、上場後の株価の値動きを結果として、企業の見極め・着眼点が非常に身についたとの事。


ふーーん。
程度で聞いていたので、具体的な判断ポイントを忘れてしまったが……
- 自社の株比率はどれだけか?
- 株主構成はどれだけか?
- 上場タイミングにマザーズ全体が下がっているか?
などなど……だったかなぁ。
システムトレードで有意義な会話は無かったのか?
何より聞きたかった話はこっちだけど、
先輩から聞いた話を、赤裸々にブログに公開していることがバレてしまった
という事もあり、昨年以上に抽象的な話に留められてしまった……。
UKI氏の記事は目に焼き付くほど読め
斎藤正章氏の名前すら知らなかった先輩から「UKI氏」の名前が出てきたことは驚いたが、J-Quantsコンペも当然のように知っていた。
前置きはともかく、
先輩「この質の情報を無料で公開しているのは素晴らしい」
と話していた。


いや、当然、私だって読んでまっせ?
と伝えたが、
先輩「それで今のレベルなら、お前は書かれている内容を完全に理解しきれてない」
との一喝。


まぁ、LASSOを使った方が良いとか、腹落ちしない記載も見かけて理解できてない事は確かですが……
先輩「そんな話をしているんじゃない!金融に対する知識について話をしている」
更に、書籍「ファイナンス機械学習」を読むことを強く進められた。
ファイナンス機械学習―金融市場分析を変える機械学習アルゴリズムの理論と実践
この書籍の存在だって勿論知ってた。
- 金融と機械学習の実務経験者(プロ)以外の人が読んでもまったく理解できないと思います。
- 個人投資家の範疇ではなく金融機関向けなのかなと思います。
- 自分がいつか天才になったら分かる日が来るのであろう
- 根気よく読まないと挫折します。自分の知識を過信していました。
[引用] Amazonレビューコメント
高価だし高度な知識が必要だから買ってなかったがポチったわ。
金融の知識に関しては UKI氏の記載している「いろは」の「い」すら理解できてないなぁ。


因みに、UKI氏は今年は暗号資産に舵を切るらしいけどね……。
機械学習は補助的な利用に変更したらしい
第三者割当増資の担当となりファイナンス知識が格段に身についたこともあり、機械学習は細かいパラメータ調整程度に留めているそうだ。
こうなってくると質問に困る……。
唯一「(分析に使うのは良いけど)フィッティングは悪」というのは言ってたかなぁ。
時系列解析は機械学習の中でもかなり特有の性質が強く、オーバフィッティングが起こりやすい
というのは周知の事実だから何を今更……とは思ったけど、何か見落としているのかもしれない。
まとめ
質問者には「情報を聞き出す能力」と「前提知識」って大事だわ。
「金融知識」が無さ過ぎるので、もう少し幅広く学ばないといけない。
何より
先輩「試したい手法が沢山あって時間が足りない」
的な事を言ってたのが、私とは雲泥の差を感じた。
私は既に試すネタが無くて困っている……。