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うねり取り手法の神髄(相場師朗氏編)

      2017/08/25

「うねり取り」は江戸時代、米相場の時代から続いている伝統的な投資技法であり、本間宗久氏、山崎種二氏、是川銀蔵氏、石井久氏などプロの相場師が実践していたと言われている本物の投資手法です。

ただしチャートの「チャートを何年も手書きすることで、波動を会得する」という手法のため、

  

精神論だけで技術が伴わず、占いと何ら変わらない

  

と感じてしまう人が多くいます。

相場師朗氏とは?

相場師朗(本名:根本英弘)氏は、早稲田大学卒、元外資系銀行で為替のディーラーです。複数の会社も経営しています。

現在では、

  • セミナー開催(2012年頃から)
  • ラジオNIKKEI出演(ラジオNIKKEI第1 毎週火曜日 16:00~16:15「相場師朗の株塾」)
  • アフィリエイト教材販売(ウイニングクルー株式会社関係)

など幅広く手掛けており、トーク上手なため主婦に大人気かつ怪しさ抜群の投資家です。

本人は「うねり取り手法」と語ってますが、古典の伝道者(林輝太郎氏、立花義正氏、板垣浩氏、旭洋子氏)とは色々と違います。

「場帖、玉帖、月足グラフを手書きで・・・」という昭和手法ではなく、デジタルツールを使って5本の移動平均線によるチャートの読み方は、なんとなく初心者でも分かったつもりになれます。

そして極み付けの言葉は

  

株は技術です。つまり、あなたでも習得できるのです。

  

デイトレードなどで、カリスマトレーダーとして取り上げられる人はマグレの連続と思ってください。
中には本物もいますがごく一部の天才です。
天才と同じ売買は普通の人にはできません。

一方、普通の人がプロの相場師となり、利益を出し続けられる唯一の方法があります。
学歴や能力などに関係なく、売買技術を習得することで誰でも上手になる方法です。

学生時代に努力してきた主婦達が、相場氏の甘い言葉に飛び付かないはずがありません。

そこに目をつけたアフィリエイト会社(ウイニングクルー株式会社)が相場氏と組んで様々な教材を作って販売、メディア出演の拡大をするので、年々怪しさが倍増しています。

ねらい通り、主婦たちはラジオを聞き、お弟子の話を聞き、毎日相場氏の事が頭を離れず教材を買い漁り、骨の髄まで相場氏に染まってしまっています。

ただ、相場氏本人は人に教えるのが純粋に好きなようで、Youtubeや無料配信動画、ラジオで有料販売の教材の手法であっても部分的に説明しています。

相場師朗氏のうねり取り手法とは?

基本的なことはうねり取り手法の概要にまとめています。

目指す方向は次の2つです。古典と変わりません。

  • 株価の流れを読めるようになる
  • 建玉の操作ができるようになる

ただし、単なる株価とチャートから流れを知るのではなく、移動平均線と節目を重要視して考えます。

  • 移動平均線の並び
  • 上昇傾向
  • これまでの株価の流れ
  • 20日線と株価の関係

また、「損切りは投資の極意」と書かれる投資本は、一発買い、一発売り、順張りを前提にしているという理由で、建玉が重要と説明しています。

チャートの読み方(良品計画 2006/4/6~2006/8/29)

具体的な株価の流れを見る方法を説明します。

予測はひとつではいけません。可能性としてありえる複数のパターンを考える必要があります。

2

【チャートから読み取れること】

  • 株価が300日線より上にあるので、過去300日間上げ下げを繰り返しながら、上昇してきた(含み益を持っている人が多いので、何かのきっかけで一斉の利益確定に動く傾向がある )
  • Aの時点で、100日線を越えることができなかった

【相場氏は、こう予測する】

  • Bの下落は一旦収まり、上昇に転じる
  • その時の上昇は100日まで上げずに下げてしまう
  • その時の上昇はきっと100日線まで上げずに下げてしまう
  • この下げは300日線も割り込む大幅下落になるかもしれない
  • だから、Bのあとの上昇は一時的なものだから、空売りをしかける

チャートの読み方(コニカミノルタ 2014/9/1~2014/12/19)

3

【チャートから読み取れること】

  • 株価が300日線より、かなり上にあるので、過去300日間上げ下げを繰り返しながら、上昇してきた(含み益を持っている人が多いので、何かのきっかけで一斉の利益確定に動く傾向がある )
  • Bは、長らく上昇を続けた株価が100日線まで下落し、再度上昇に向かった(今後100日線まで下落することが増えると、その回数に応じて相場が弱ってくる)
  • Cで、Bからの上昇がAでの上昇の高値を越えてきた
  • Dを天井圏とする上昇は、Bを底の月として、上昇3ヶ月目にあたる(そろそろ下落の可能性あり)

【相場氏は、こう予測する】

  • 20日線付近で陰線が出現し、下落の兆候が現れるようであれば(20日線を越える勢いのないローソク足の出現)、次の下落は60~100日線ぐらい
  • 20日線を越える場合は、前の高値であるDを越えられない
  • 20日線を越える場合は、前の高値であるDを越えていく

チャートの読み方(日本郵船 2012/6/28~2012/11/19)

4

【チャートから読み取れること】

  • ①より一ヶ月前に20日線を越えた(A地点)
  • ①より後に、再度20日線を越えた(B地点)
  • その後下落で②まで下がるが、これは①の安値と並んでいる(この下げ止まりは、上昇によい兆候)
  • ③で再度、20日線を越えた(20日線越えの期間が比較的短くなってきたので、次の下げが低かったら、このあたりが底練り期間(上昇に続く底期間))
  • ④で前の安値まで下げなかった(20日線を割り込んだ期間も短いので「強い」)
  • ⑤は、前の高値を越え、もうすぐ60日線に近づく

【相場氏は、こう予測する】

  • ⑨からの下げの底が20日線を割らなくなれば①~⑥の長い底練りが終わり大きな上昇になるかもしれない
  • ⑨の後、ふたたび下落局面に入り①②レベルまで下落するかもしれない

相場師朗氏の分割売買(建玉操作)

プロの9割は逆張りです。

逆張りとは「株価の上昇(下落)している中を、流れの転換を予測して、空売り(買い)を仕込む建玉の仕方」です。

本格的に下落に転じた場面で、空売りは仕込み終わっているので、利益を多く取ることができます。

この考えは、板垣氏の手法と同じです。

ただし相場氏は、逆張りと順張りのハイブリット方式を推奨しています。

昔の相場師は「順張りは絶対にしない!」とおっしゃられますが、それだと局面が限られてしまいます。
それなら比較的安全に利益を追加できる場面なら、順張りもってよいと、私は考えます。

「次の次」を読む力(p.108)

逆張りをマスターしたいのであれば、「次の次」を読む力が必要です。

【素人のトレーダーの考え】

  • 「Bの上昇が続くか?」だけ

【プロのトレーダーの考え】

  • Bの上昇の後の下げが安値Aを割り込まないで下げ止まったら、次の上昇は上昇トレンドになる
  • その後、一回は押す(下げる)だろうけど、これが浅い下げでまた上昇に転じたら相当あげる

建玉の操作(p.110)

株価は、一度下げだすと、それなりに下げます。

そろそろ上げるだろうと考えて、何となく買ってしまった結果、それからさらに下げて大きなマイナスを食らった

と言う経験は、皆さん経験していることでしょう。

なので、まず下げを取りながら、その「利益」による「安心感」を背景に、買い下がる(株価が下がるにつれて買いを仕込む)ことを推奨します。

  • 下げ出したら、まず「空売り」から入る
  • 下げの中、複数回に分けて「買い」を仕込む
  • あくまでも「本玉(最終的に狙っている成果の売買)」は「買い」

これが建玉操作の基本です。

一発買いはプロも怖くてできません。初めは恐る恐る「売り」「買い」を入れます。

次の日の株価は誰にもわからないから、慎重に分割します。

天井で空売りを仕込んで下げをとる方法(p.128)

5

  • ①買い。本当は空売りを入れたいが、リスク面・精神面か、買いの利益を重ねて空売りをする
  • ②本玉の空売り。いったんの押し(上昇中の一次的な下げ)からの復活で、その後勢いが急になったため
  • ③2回目の空売り。②より高いところで入れることで保有空売りの株の平均値をあげる
  • ④は、株価が500円という「節目」に達して下げ始めたので、売りを追加し、ヘッジ買いを手仕舞い(上げ始めたら買いヘッジを入れる前提での手仕舞)
  • ⑤さっそく買いヘッジ(500円に届かず下落すれば、トライ2回目の下落なので、本格下落の可能性あり。500円を越えれば、さらに上を目指す可能性あり。)
  • ⑥では、500円を超えられないことが鮮明となってきたので、買いヘッジを手仕舞い、空売りを追加する

想定外の下落の対応(p.134)

  • チャートを徹底的に見ていれば、暴落の「予兆」を読み取れる
  • 建玉操作は、予兆なしの暴落で損失を被っても十分挽回可能

想定外の動きに遭遇した場合は、翌寄り付きに空売りを入れる。

メンタル的に損切りは厳しいが、買いはいったん切ってしまうのがよい(全部切れない方は、半分でもよいのて勇気をもって切る)

その他

「ザラ場は見ない」と言いつつ、相場氏が「売り」「買い」する時間は、14時30分~15時のようです。

読者には「15時の引けで出来たローソク足を見て、翌寄付き前のオーダー」を勧めています。

オンライン説明の中で、利益計算がオカシイと感じる事がありますが、これが原因でしょう。

株価が上昇し続け、ずっと5日線の上にローソク足がある。久しぶりに陰線が出て、5日線を割り込んできた。数日下落し陰線で20日線を踏んだ。翌日、20日線を踏んで陽線になった。

この場合、基本動作は「買い」です。

まとめ

林氏のうねり取り手法では、もう少し慎重にゆっくり玉を分割し平均値を有利になるように玉を建て、資金管理も徹底します。

相場氏の説明・書き方は、読み終えると素人がワクワクするように意図的に仕組んでおり、そのまま鵜呑みにするのは危険です。

とはいえ、本気で取り組む手法だと再認識させられました。

相場師郎氏も投資歴35年ということは、パソコンやチャートギャラリーなどか存在しなかった時代から努力を沢山したはずです。

なので「押し」「戻り」「ダウ理論」「チャートパターン」「損切り」「目標値」などの基本の学習も進めます。

また、チャート分析であればFXの方が書籍や本、ブログが充実していて、秀逸なものも多いと言われているので、その辺りの調査もしていく必要がありそうです。

先は長い・・・。

 - 2017年, うねり取り手法, 投資

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